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メグロアドレス−都会に生きる作家展

公開:2012年7月2日

会期: 2012年2月7日(火)~2012年4月1日(日) 会場:目黒区美術館
現代において、人、物、音、建物などあらゆる情報に囲まれている都会での生活。たくさんの物が溢れるこの都会で、私たちが日頃見ているものは一体何か。どれだけの物と関わり、考え生きているのか。目黒区美術館で開催された本展覧会は、東京都目黒区に住んでいる(もしくは住んでいた)、現在活躍中の1組と5人の作家、青山悟と平石博一、今井智己、須藤由希子、長坂常、南川史門、保井智貴によるグループ展だ。

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Exhibition as media 2011(メディアとしての展覧会) 梅田哲也:大きなことを小さくみせる

公開:2012年4月2日

会期:2011年11月12日~2011年12月4日 会場:神戸アートビレッジセンター
手を触れるだけの機器類、リモコン操作の家電、人の動きを感知して点灯するライトや開くドア。間髪おかずに反応してくれるのが通常だ。その便利さに慣れていると、今回の展覧会はちょっと勝手が違った。

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旅の記憶-好宮佐知子展

公開:2012年3月16日

会期:2011年12月3日~2011年12月25日 会場:ギャラリー惺SATORU
好宮佐知子(1977〜)の作品には、私たちの日常生活の中で普段は意識しなくとも、必ずそこにある「光」や「影」が表されている。彼女は2011年3月、東日本大震災のすぐあとに、アメリカ、そしてスペインへと渡った。そして日本に帰国し、改めて日常の風景を目にする。「旅の記憶」と題された本展では、作家の記憶に留まった異国の風景と、震災を経て見つめなおした身近な風景を描いた水彩画、フレスコ画20作品が展示されている。

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ルー・ヤン《復活! 水中カエルゾンビバレエ Revived Zombie Frogs Underwater Ballet》 レジデンス成果展

公開:2012年3月15日

会期:2011年11月12日~2011年11月27日 会場:福岡アジア美術館
ユジャ・ワンという中国の恐るべき女性ピアニストがいる。弱冠24歳、日本のメディアでは「第二のアルゲリッチ 」と言われているが、実際はアルゲリッチとは全然違う。ユジャ・ワンのピアノは、有機的な生き物であるかのように演奏されるべき西洋クラシック音楽を、異常なまでに精巧に作られた機械として容赦なく描き出す。そんな音楽は、西洋はもちろん、南米のアルゲリッチからも聴かれなかったものだ。中国上海出身の27歳の女性アーティスト、ルー・ヤンに覚える戦慄も、ユジャ・ワンのそれに近い。

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水・火・大地 創造の源を求めて

公開:2011年11月24日

会期:2011年4月9日~2011年6月12日 会場:熊本市現代美術館 
九州新幹線全線開業を記念して、熊本市現代美術館で意欲的な展覧会が開催された。この地が誇る広大で豊かな自然環境をテーマに、国内外で活躍する作家八人の作品を集めた「水・火・大地-創造の源を求めて」展である。

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中居真理:すみっこにみつける-いつも近くにある世界

公開:2011年11月11日

会期:2011年9月23日~10月11日 会場:Gallery PARC
中居は一貫してパターンシリーズを発表してきた。・・今回の個展は、そうした中居の活動の集大成と言うべきもののように思えた。

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童画家 武井武雄 創造のおもちゃ箱

公開:2011年11月7日

会期:2011年7月9日~9月4日 会場:清須市はるひ美術館
『コドモノクニ』や『キンダーブック』の表紙絵を手掛けた童画家・武井武雄には、もう一つ別の顔がある。それは希代の造本家であったということだ。

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ヨコハマトリエンナーレ2011

公開:2011年10月17日

会期:2011年8月6日~11月6日 会場:横浜美術館
2011年の今回は、国内と海外からの鑑賞者の両方に楽しさや新しい観点を提供しようと試みた横浜トリエンナーレの原点に、ある意味で立ち還っている

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Feel the rhythm, Color me bright, Everyday is a carnival

公開:2011年8月30日

会期:2011年7月2日~8月6日 会場:YUKA TSURUNO
安田悠、八木貴史、笠井麻衣子、岡野訓之、Assume Vivid Astro Focusによるグループ展のレビュー

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INTERMISSION PROJECT #01 梅津庸一「絵画説明会」

公開:2011年8月9日

会期:2011年5月28日~6月4日 会場:スプラウト・キュレーション
「絵画説明会」というシールが貼られたガラス戸越しに、私は会場の様子を覗いた。向いの壁面に三枚の絵画が掛かっている。中央の一枚は原子力安全・保安委員の某氏と思しき肖像画・・・

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妻の遺した秘密の絵 関谷富貴の世界

公開:2011年7月22日

会期:2011年4月23日~2011年6月19日 会場:栃木県立美術館
200点あまりの題名のない絵画を誰にも知られず描き残した無名の女性がいる。その名を関谷富貴という。今回の展覧会は、関谷富貴の夫が1925年に描いた、油絵の富貴像から始まる。

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高嶺格:とおくてよくみえない

公開:2011年6月20日

会期:2011年1月21日~2011年3月20日 会場:横浜美術館
横浜美術館に入ると、早速いつもとは違う風景に遭遇した。この美術館は企画展示室が二階にあり、一階からエスカレーターで上って行く構造になっている。今回は、普段下からも見える二階の・・・

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中原浩大:paintings

公開:2011年5月31日

会期:2011年4月23日~2011年5月28日 会場:ギャラリーノマル
中原浩大の個展は“paintings”と題されていた。そのタイトルを日本語に訳せば、「絵画」となる。しかし、実際に展示されていたのは、絵画作品ではなかった。あるいはペインティングという語を・・・

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小谷元彦:幽体の知覚

公開:2011年05月20日

会期:2010年11月27日~2011年2月27日 会場:森美術館
この展覧会は、怖い展覧会だ。少年時代にホラー映画を愛でる一方、京都出身という出自が関係してか仏像に興味を持ち東京藝術大学で彫刻を学び、2003年にはベネチアビエンナーレにも出品した経歴を持つ・・・

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高円寺・原発やめろデモ!!!!!!

公開:2011年05月06日

2011年4月10日、東京都杉並区の高円寺で「高円寺・原発やめろデモ!!!!!!」が開催された。東日本大震災によって起きた福島第一原発での事故に対し、反原発を唱えるデモである。14時から高円寺中央公園(駅南口徒歩1分)に集合し、15時からデモ行進で新高円寺駅、東高円寺駅を通過し・・・

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グレゴール・シュナイダー:死の部屋

公開:2011年04月04日

会期:2010年10月12日~11月27日 会場:ワコウ・ワークス・オブ・アート
シュナイダーの制作する《死の部屋》は、作家の言葉を借りれば「死に逝く者のための部屋」である。死体という結果でも死の経過でもなく、それが起こる空間に着目しているようだ。

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TUAD mixing! 2010 みかんぐみ×屋代敏博 連続する時空間

公開:2011年03月03日

会期:2010年7月15日~8月1日 会場:東北芸術工科大学7階ギャラリー
昨年の夏、4人組の建築家グループ「みかんぐみ」と写真家の屋代敏博の展覧会が山形県で開かれた。みかんぐみの竹内昌義と屋代が教鞭をとる東北芸術工科大学内7階のギャラリーが展覧会場である。

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椎原保:ephemera はかなきこと

公開:2011年01月26日

会期:2010年9月28日~10月10日 会場:GALLERY ARTISLONG
椎原保の作品を記述するのは、果たして可能なのだろうか。絵画や彫刻であれば、視覚的な特徴のひとつひとつを言葉に置き換えることと作品を語ることが、完璧に合致することはないにしろ、結びくように思える。

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plaplax 《Kage’s Nest》(2001年)

公開:2011年01月12日

「メディアとアート 明晰な幻」展示構成4(2010年10月9日~2011年1月16日 川崎市市民ミュージアム)
影による表現の多様な可能性に意識的なplaplaxの作品の中でも、《Kage’s Nest》はその規模が、観者が机上で手を使い体験するサイズではなく、全身で体感するサイズになっていることが重要だろう。

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前衛★R70展 

公開:2011年01月07日

会期:2010年9月13日~10月2日 会場:ギャラリー58
とかく現代美術は「新しさ」が好まれる。なるほど新しい表現、新しい作家の登場は歓迎すべきことであるには違いない。だが、年齢を重ねていくことで表現を深化させていくベテラン作家たちの発表もまた看過することは・・・


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