中世の歌謡に魅せられ、独自の世界を切り開く書家・閑万希子さんによる個展を開催いたします。室町時代の珠玉の小歌を集めた「閑吟集」や「宗安小歌集」などを題材に、今を生きる人の心にも響く中世の庶民の心情や感性を、自由な書体で表しています。工夫を凝らした種々の紙や仕立てによる、独創的な作品が揃う今回は、額装、軸装、パネル作品など合わせて 50 余点の出品です。新しい試みを続ける閑さんの書の世界を、この機会にぜひ ご堪能ください。

［作家プロフィール］
閑 万希子

1933 年 東京に生まれる
1954 年 学習院女子短期大学（現・学習院女子大学）国文学科卒業
1958 年 町 春草に師事
1972 年 無所属になる
1978 年 ヴィクトリア美術館（カナダ）にて招待個展
1980～2007 年 各地で個展開催（東京、札幌、大阪、横浜、京都、福岡など）
1988 年 ピルシャーギャラリー（ドイツ・ハンブルク、リバークーセン）にて
招待個展
1989 年 「ユーロパリア・ジャパン」展（ベルギー）に招待出品
1990 年 シュタット・スパーカッセ（ドイツ・デュッセルドルフ）にて招待個展
1999・2005 年 和光ホールにて個展
2001 年 韓国国立現代美術館「21 世紀 水墨の香り－紙・筆・墨－」日・中・韓展
に出品
2008 年 和光並木ホールにて個展