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Joan Jonas:Reanimation
Events
Published: February 04 2013

Video still from Reanimation, 2012

2月2日より、ジョーン・ジョナスの新作展を開催します。当ギャラリーでの4回目の個展となる今回は、ビデオ、ドローイング、彫刻を組み合わせた最新インスタレーション作品《リアニメーション》を展示します。

1936 年ニューヨーク生まれのジョーン・ジョナスは、マウント・ホリヨーク大学で学んだ後、コロンビア大学で彫刻を学びました。1960〜70年代にかけ、ダン スやパフォーマンスの実験的なムーブメントに関わり、イヴォンヌ・レイナー、シモーネ・フォルティ、リチャード・セラ、ロバート・スミッソン、フィリッ プ・グラスらとともに活動しました。屋内、屋外にかかわらず、さまざまな場所でインスタレーション等の作品展示やパフォーマンスをおこなうアーティストで あり、表現手段も実にさまざまです。モニターやプロジェクターを使ってときに映像を重ね合わせたり、スタジオでドローイングを描くこともあれば、パフォー マンスの最中に描くこともあります。パフォーマンスそのものを写真におさめたり、映像化する場合もあります。さらに、そのように幅広い手段を通しておこな う彼女の表現の源泉となっている素材もまた広範囲にわたります。たとえばアイスランドの民間伝承(《火山のサーガ》1985-1989)、アメリカの詩人 H.D.、ギリシャ神話(《砂の上の線》2002)、アビ・ヴァールブルク(《物の形、香りと手触り》2005)などから着想し、独自の視覚言語を織り上 げています。

ア イスランドの小説家ハルドール・ラクスネスが1968年に発表した小説「極北の秘境」に想を得た今回の作品《リアニメーション》は、2010年秋にマサ チューセッツ工科大学でおこなわれたパフォーマンスのビデオを元に構成されています。このパフォーマンスでは《ダンテを読む》(横浜トリエンナーレ 2008で上演)のために生み出されたライブカメラのアニメーションのテクニックをもちいて《Disturbances》(1973)や《メランコリア》 (2005)といった彼女の初期のビデオを重ね合わせており、さらにさまざまなオブジェ、イメージ、言葉のコラージュによって構成されています。

2012 年、ドイツのカッセルで開催されたドクメンタ13に参加したジョーン・ジョナスは、カールスアウエ公園の緑の中に小屋を建て、今回の最新作と同じ《リアニ メーション》というタイトルを冠して、窓からのぞきこむインスタレーション作品として展示しました。そしてジャズピアニストのジェイソン・モランによるラ イブ音楽、そして北極圏で撮影された新作ビデオ《グレイシャー》を織り込みながら、パフォーマンスを演じました。

今回、ワコウ・ワークス・オブ・アートでご覧いただく《リアニメーション》は、画廊の展示空間をドクメンタで展示した小屋の内部に見立て、内側から作品を鑑賞できるようにした最新インスタレーションです。ご高覧いただければ幸いです。

また、今展にあわせ《リアニメーション》について作家が綴ったショート・エッセイのパンフレットを制作します。

アーティスト・レセプション 2月2日(土) 18:00 - 20:00


全文提供:Wako Works of Art
会期:February 2 - March 2, 2013
時間:11:00 - 19:00
closed on Sunday, Monday, and national holidays
会場:Wako Works of Art
Last Updated on February 02 2013
 

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