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Surface Interest 2012
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 9月 14日

(C)E.E. Jenny/O Gallery eyes

(C)Hideki Matsushima/O Gallery eyes

絵画という媒体の表面には、支持面となる基底の素材(画布)と色材やメディウム等の描画材が用いられているほか、20世紀以降に絵画で用いられた様々な素材は、表面に用いられている物質そのものが作品の意味を提示する等、現在も多様に拡大する媒材を介した表面性が見受けられます。その時代の背景や影響を感じさせられる絵画の表面は、描かれるイメージと機能しながら、現在どのような特性を見出すことが出来るのでしょうか。本展では、日常で目にする素材やディティールの様相から発想されるもの、あるいは、既製品や複合素材の表層を用いて絵画空間に見立てたもの等、作品の表面に内在する現在性を問いかけます。

[作家プロフィール]
■E.E. Jenny
2010年より“東邦フランチェスカ”のメンバーとして活動を開始。2011年にOギャラリーeyes(大阪)で開催された展覧会「The Galaxy-パラノイア銀河」では、ワイシャツにドリッピングとデコレーションを施した作品「君とYシャツとGalaxy」を発表。本展では、既成の素材を組み合わせて断熱機能を謳った作品「断熱式」や、小型のソーラーパネルを観賞用に仕立てた作品「光電式」等、安価な素材でエコに関わる製品の機能性を装った作品を発表する。

※東邦フランチェスカ
2009年に結成。2010年に開催された「ENK DE KRAMERと東邦フランチェスカ」展(Oギャラリーeyes・大阪)では、戦争や歴史画等を対象とした写真や図版を下敷きにしたドローイング作品を発表。様々な歴史や政治的背景を画面上で扱いながらも、それらを抑え込むように上から描画を施し、情報の真意を実体として捉えることが出来ない不安や不信感を感覚的に描き重ねた作品を制作。同年に開催された「未来は僕らの手の中」展に出品された作品は、胎児の写真を用いて、命の営みとそれを取り囲む痛みや希望が混在する世界をイメージして描いた作品を発表。2011年、「The Galaxy-パラノイア銀河」展(Oギャラリーeyes・大阪)では、E.E. Jennyが作品制作を担当。2012年、開廊13周年記念展「KICKS」(Oギャラリーeyes・大阪)にて、米軍機MV22(オスプレイ)と山口県岩国市でのデモ集会の集合場所(地図)を描いたドローイング作品を出品。


■松島英樹
1968年、兵庫県生まれ。2009年、海岸通ギャラリーCASO(大阪)にて初個展を開催。以降、2010年、ギャラリーwks.(大阪)、Oギャラリーeyes(大阪)。2011年、ギャラリーモダーン(神戸)、海岸通ギャラリーCASO(大阪)、gallery space rai.box(神戸)、アート○美空間Saga(神戸)にて個展を開催。1993年、「印象神戸」絵画展(神戸市立博物館・兵庫)。2000年、わたしの芦屋風景(芦屋市立美術博物館・兵庫)では「芦屋市長賞」を受賞。2001年、第2回武井武雄記念日本童画大賞(カノラホール小ホール・長野)では「大賞」を受賞。2003年、第2回武井武雄記念日本童画大賞上位3賞受賞者展(イルフ童画館・長野)。2005年、第18回美浜美術展(美浜原子力PRセンター・福井)2006年、第19回美浜美術展(美浜原子力PRセンター・福井)。2007年、シェル美術賞2007(代官山ヒルサイドフォーラム・東京)。2008年、シェル美術賞2008(代官山ヒルサイドフォーラム・東京)。2009年、第6回はるひ絵画トリエンナーレ(はるひ美術館・愛知)。2010年、The Open Mind of Lafcadio Hearn 小泉八雲に捧げる造形美術展(松江城天守閣、カラコロ工房[旧日本銀行松江支店]地下金庫室・島根)に出品。2011年、2011県展(原田の森ギャラリー、兵庫県立美術館ギャラリー・神戸)では、「四席(公益財団法人兵庫県芸術文化協会賞)」を受賞。近年、カンヴァス上にホログラム素材やラメ、ラインストーン等を色材として用い、絵画としての規範の在り方を提示しつつ、媒材における色光の変化、“光モノ”といった素材そのものを現代的なモチーフとして作品に取り入れた絵画作品を発表する。


全文提供:Oギャラリーeyes
会期:2012年9月17日(月)~2012年9月22日(土)
時間:11:00~19:00
休日:日
会場:Oギャラリーeyes
最終更新 2012年 9月 17日
 

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