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夏休み企画 美術館で旅行!―東海道からパリまで―
展覧会
執筆: カロンズネット編集3   
公開日: 2012年 6月 18日

歌川広重(初代) 《東海道五拾三次之内 日本橋・朝之景》
1833-36(天保4-7)年頃
大判錦絵
山種美術館蔵
[ 前期展示:7/28~8/26 ]

歌川広重(初代) 《東海道五拾三次之内 御油・旅人留女》
1833-36(天保4-7)年頃
大判錦絵
山種美術館蔵
[ 後期展示:8/28~9/23 ]

黒田清輝 《湘南の海水浴》
1908(明治41)年
カンヴァス・油彩
山種美術館蔵

海に山に、避暑地や海外にと、夏は多くの人々が旅を楽しむ季節です。この時期に合わせて当館では、「旅」 をテーマに絵画を選び、美術館に居ながらにして旅行気分が味わえる、夏休みにふさわしい展覧会を企画いたし ました。
日本で旅行が盛んになるのは、街道と宿場が整備された江戸時代のことです。特に江戸後期には旅への関心が 高まり、十返舎一九の滑稽本『東海道中膝栗毛』が大ヒットしました。そうしたブームを背景に生まれたのが歌 川広重の浮世絵風景画シリーズです。中でも江戸から京までの道程を旅情豊かに描き出した《東海道五拾三次》 (*「保永堂版」全55 図・扉を前期/後期に分けて公開)は一世を風靡し、以降、同様の揃物が次々と出版されまし た。
明治時代になると、近代化とともに鉄道や航路などの交通機関が発達し、日本人にとって旅は一層身近になり ました。画家たちも例外ではなく、新たな題材や技法を求め、また自己を見つめ直すために旅に出て、その経験 から生まれた作品を数多く残しています。
本展では、「美術館で旅行!」をキーワードに、広重の東海道五拾三次をはじめとする日本各地の風景や旅す る人々、横山大観の中国、速水御舟のエジプト、佐伯祐三や結城素明のパリ、平山郁夫のシルクロードなど異国 の風景を描いた作品を展示し、画家の眼をとおして世界各地の魅力をご紹介します。この夏はぜひ、山種美術館 でご家族、お子様、お友達とご一緒に、絵画鑑賞による夏休みの小旅行と、画家たちの個性あふれる旅の追体験 をお楽しみください。


■出品予定作品
Ⅰ浮世絵:歌川広重(初代)《東海道五拾三次》(全55 図・扉/前期後期で展示替え)、 《阿波鳴門之風景(雪月花の内花)》〔後期展示(8/28~9/23)〕、 《名所江戸百景大はしあたけの夕立》〔後期展示(8/28~9/23)〕
Ⅱ日本画(国内): 椿椿山《久能山真景図》【重要文化財】、野口小蘋《箱根真景図》、 川合玉堂《竹生嶋山》、小林古径《伊都岐島》、石井林響《総南の旅から》、 奥村土牛《那智》、《鳴門》、山本丘人《洋上の火山》、東山魁夷《春来る丘》
Ⅲ日本画(海外): 横山大観《楚水の巻》(会期中巻き替え)、結城素明《巴里風俗のうちルーブル美術館》、速水御舟《オリ ンピアス神殿遺址》、《埃及所見》、横山操《アメリカ五題のうちマンハッタン》、平山郁夫《ロンドン霧のタワァ・ブリッジ》、《シルクロードの遺跡ブハラ》、千住博《ピラミッド遺跡》
Ⅳ洋画:黒田清輝《湘南の海水浴》、佐伯祐三《レストラン(オ・レヴェイユ・マタン)》 荻須高徳《サン・ドニ風景》 *会期中展示替えがあります。 *出品内容には変更が入る場合があります。


全文提供:山種美術館
会期:2012年7月28日(土)~2012年9月23日(日)
時間:10:00~17:00
休日:月(但し、9/17 は開館、翌火曜日は休館)
会場:山種美術館
最終更新 2012年 7月 28日
 

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