河野 滋子:ココロノオクノソコノソコ |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2012年 4月 17日 |
大学時代に油絵を専攻していた河野さんは、石塑粘土でかたちをつくり表面にガーゼを張って立体のキャンバスに絵を描くようにして作品を創る。14~16世紀頃の美術やヨーロッパの古楽器が昔から好きだといい、初期のころから創り続けているひとがたの造形の、古いフレスコ画を思わせるような独特の色づかいやマチエールも魅力だ。 ...中略 ... しかし今回はそれらをできるだけ削ぎ落とし、無機質な感じに仕上げたかったのだという。 ...中略 ... 無機質な感じをめざしていても、河野さんの愛するガーゼの質感はずっと変わらない。静謐で清浄な雰囲気がただよう、それが河野さんの世界なのだと思う。そんなふうに言ったら、ご本人には不本意だろうか 。...中略 ... 今回は逆さまに落下していくようなオブジェも創った。「そういう感じがあるんです。私はどこにいるんだろうというような…」 展覧会のコンセプトも「沈殿していく自己不一致の顛末は・・・」というのだという。 ...中略 ... こころの「孤立した領域」が河野さんの芸術を生み出すのではないか。切り取られた頭部は欠落ではない。展覧会では個性的でかっこいい切り取られ方を楽しみたいと思っている。 text by 福島祐子 編集者兼ライター 寄稿文より抜粋 [作家プロフィール] 音のイベント 「コロコロコロガル...どこへ..どこまで」 全文提供:Gallery OUT of PLACE 会期:2012年4月13日(土)~2012年5月13日(日) |
最終更新 2012年 4月 13日 |