展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2012年 2月 21日 |
武井文は1985年福井県生まれ。2009年福井大学大学院教科教育専攻修了。 このたびの個展では「Episodes」というテーマで平面作品約10点を展示いたします。 「あるとき」感じたことや覚えたことが、時間を経ることで勘違いされたりすげ替えられたりという頭の中での行方を観察してみたい、という欲望の現れのようなものを表現しています。 描かれているものは、プレパラートのような、CT写真のような、立体であったものの断面のように見えます。それは厚みや奥行きの無い、しかしこちら側にも向こう側にも繋がっている面です。
[作家コメント] 以前、自らが歩いた場所の「地図」を用いた作品を作ったことがあった。 既存の「地図」と、感覚や記憶やらでつくられているらしい自分の「地図」との、 あまりの不一致具合がおもしろくて、とても興味がわいた。
あるとき歩いてきた道も、これから歩いていく道も、通りすぎれば過去の「あるとき」になる。 そして、頭の中では過去の「あるとき」がたくさんうまれ、留まらずに、 これからの「あるとき」と繋がったり途切れたりしながら続いているのではないだろうか。 どんなに喜び感動しても、どんなに怖くて悲しくても、 そう感じただろう「あのとき」はすぐに通りすぎてしまい、 頭の中で嘘か本当かわからない、あいまいな「地図」をつくる。
これらの「地図」は、「あるとき」と今との間の隔たりなのだろう。 そして当然、これからとも繋がっていくものなのだろう。 あいまいさにも隔たりにも、未だ知らないおもしろいことが含まれているのではないかと思う。
[作家プロフィール] 1985年 福井県生まれ 2007年 福井大学教育地域科学部美術教育サブコース卒業 2009年 福井大学大学院教科教育専攻修了
<個展> 2007年 武井文展「放置○○○中」ギャラリーみちくさ(福井) 2008・09・10・11年 ギャラリー58(東京)
<グループ展> 2007年 「アンチリアル」小劇場『楽園』(東京) 2010年 「AROUND ROUND」 ヨコハマ創造都市センター(神奈川) 2011年 「FLOWERS」 ギャラリーとわーる(福岡) 「横浜美術大学助手展」 横浜美術大学ギャラリーYCAD(神奈川)
<その他> 2008年 第34回福井県デザインコンクール《福井・坂井ケーブルテレビ賞 》受賞
全文提供:ギャラリー58
会期:2012年2月20日(月)~2012年2月25日(土) 時間:12:00-19:00 (最終日17:00まで) 会場:ギャラリー58
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最終更新 2012年 2月 20日 |