| EN |

窪田美樹:かげとりと、はれもの
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2009年 6月 01日

「DESHADOWED かげとり」展示風景 (第2回shiseido art egg)資生堂ギャラリー(東京) copyright(c) Miki KUBOTA

「Haptic - 触覚」 ヴィック・ムニーズ キュレーションによるブラジル・日本アーティスト展示風景 トーキョーワンダーサイト本郷(東京) copyright(c) Miki KUBOTA

窪田の作品の特徴は、そのサイズや形状から我々の身体とダイレクトな関係を示す「家具」の持つ量感と、家具のネガティブスペースを埋め、その表面をパテでつないで削り出すことで生まれる絵画的とも言える表面性です。脚の間、肘掛けと座面の間、扉の間など、空間を埋められた家具は、あたかも人が何かに埋もれていくような印象を残しつつ、研磨された表面から立ち現れる家具のディテールが埋もれる前の姿を暗示します。目の前に実在するかたちと、埋もれたことで虚構のイメージと化したかたちが混在する窪田の作品は現代彫刻の新しい可能性を含んでいます。また本展では、平面的な要素にボリュームを持たせることで立体化し、それらを集積させることで彫刻を成立させる新たなアプローチにも挑戦しています。昨年よりshiseido art egg、所沢ビエンナーレ、トーキョーワンダーサイトと活躍の場を広げている窪田美樹の新作展をこの機会に是非ご高覧ください。

窪田美樹
1975 神奈川県生まれ
2001 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻彫刻コース修了

個展
2008 「かげとり-光に追い込む」H.P.FRANCE WINDOW GALLERY (東京)、「DESHADOWED かげとり(第2回shiseido art egg)」資生堂ギャラリー(東京)
2007 「かげとり」新宿眼科画廊(東京)
2005 「うつくしい景色」appel (東京)
2003 「座敷芸」かわさきIBM市民ギャラリー(神奈川)

グループ展
2009 「Haptic - 触覚」ヴィック・ムニーズ キュレーションによるブラジル・日本アーティスト、トーキョーワンダーサイト本郷(東京)
2008 「所沢ビエンナーレ・プレ美術展-引込線」(所沢)、「無題/UNTITLED」hpgrpギャラリー東京(東京)
2006 第3回府中ビエンナーレ、府中美術館(東京)

レジデンス
2008 TWS青山:クリエーター・イン・レジデンス

※全文提供:hpgrp GALLERY 東京

最終更新 2009年 6月 05日
 

関連情報


| EN |