中沢研 展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2012年 1月 26日 |
中沢研は1970年東京都生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了。主な展覧会に「MOTアニュアル1999 ひそやかなラディカリズム」(東京都現代美術館)、「横浜トリエンナーレ2001」(パシフィコ横浜)などがあります。 中沢は、展示する場所の特徴をとらえ、針金やテグスなどの視覚的ヴォリュームが希薄な素材を用いて空間を構成するインスタレーション作家として高い評価を得ています。 本展では、3年ぶりとなる新作インスタレーションを発表いたします。細い鉄の棒を素材とした今回の作品は、壁から繋がる4つの列で構成されています。白くペイントされた高さ130㎝ほどのコの字型の鉄と、そこから水平方向に伸びる2本の錆びた鉄を接合したものが一つのパーツとなっており、それらを前後に繋ぎ合わせることによって自立しています。白く塗られた鉄は壁の白に溶け込み、鉄色の横線が浮遊しているかのようにも見えます。 微妙に歪んだ形状の反復により生まれるリズムは、空間全体と呼応し静謐な異空間をつくり出しています。抽象化された曖昧なかたちを空間に置くことによってつくられる新しいイメージと意味、その解釈は常に観者にゆだねられています。どうぞご高覧ください。 全文提供:アンドーギャラリー 会期:2012年2月7日(火)~2012年4月28日(土) |
最終更新 2012年 2月 07日 |