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荒木珠奈:見えない
Editor's Note
Written by Mizuki TANAKA   
Published: October 25 2011
There are no translations available.

画像提供:Gallery Jin Projects
Copyright© Tamana Araki

   暗闇が怖い理由を知っている人がどれだけいるだろう。毎晩眠るために目を瞑って視界が暗くなっても怖くはない。暗闇の怖さは、目をこらしても観えないという現実にある。今回の荒木の本展覧会では、真摯に観えないものの怖さが追求されている。
    両手を広げたとしても何にも触れない程の広さの展示空間で、天井から黒い毛玉が迫ってくる作品が圧巻だろう。観えないけれど忍び寄ってくるものの気配が展示空間に充満している。別室の明るい部屋の版画作品は、小さなサイズの作品でありながら、観ていると心象や生活の中で生まれる感情が投影され、印象深い。観えないものがしっかりと捉えられ、心にチクチクとささってくる。  観えないものを観るという試みに乗りたくなる展覧会である。

Last Updated on October 25 2011
 

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