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高嶺格:『ジャパン・シンドローム』~step 1 球の裏側
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 9月 11日

画像提供:京都国際舞台芸術祭実行委員会

KYOTO EXPERIMENTでは、今回よりブラジルのダンスフェスティバル「Panorama」との共同プロジェクトを開始する。本プロジェクトは、その一環として、高嶺格が今年から3年間にわたってブラジルと関わりを保ちながら、作品制作に取り組むものである。映像、パフォーマンス、舞台演出、インスタレーションなど、常にマルチメディアの地平を開拓し続ける高嶺格。使われるメディアや素材の多様さ、または表出されるエモーションの幅広さ。それらは意味として容易につかみきれず、しかしそれゆえに多くの者を惹き付けてやまない。

そんな高嶺が、ブラジルに行く。夏(ブラジルは冬)の一ヶ月間、家族と共に。この体験は高嶺の人生になにを与えるか?はたして彼は戻ってくるか?もし戻らないなら、そこに何を見たのか?もし戻ったならば、どこに戻ってくるのか?

1年目となる今回は、プロジェクトにおける「step.1」。最初のブラジル滞在をもとに「展覧会」として発表される。

今後は、発表の形態を自由に変化させながら、step.2そしてstep.3へと展開していく予定である。

高嶺格プロフィール
高嶺格は、パフォーマンス、ビデオ、インスタレーションなど多様な表現を行っているアーティストである。アメリカ帝国主義、身体障害者の性、在日外国人などの社会問題を扱った作品、また移民労働者を取り上げた作品などで知られる。彼の作品は、国/ジェンダー/言語など、社会を構成するものの矛盾や不和を、自らの身体を使った表現で明らかにしようとする。彼の表現は声高にメッセージを叫ぶものではないが、差別や偏見のもとに横たわる、権力や抑圧をあぶりだす。舞台演出を含む近年の作品では、自身の体が直接舞台に現れることはない。しかしいかなる者と共同作業しようとも、高嶺の作品には、人間の身体が可能にする、画一化され得ない人間の野性的精神といったもの、あるいは熱狂的信頼関係といったものを見ることができる。

過去の公演歴
2011
オペラ The Opera Groupe『Seven Angels』における舞台美術・衣装|ロイヤルオペラハウス(ロンドン)、イギリス7都市
『高嶺格:とおくてよくみえない』展|横浜美術館、広島市現代美術館、霧島アートの森(鹿児島

2010
『高嶺格:Good House, Nice Body ~いい家、よい体』|金沢21世紀美術館

2009
『Melody♥Cup』(演出:高嶺格)|アイホール(兵庫)、パトラバディシアター(バンコク/2010)、横浜赤レンガ倉庫(2011)

2008
『高嶺格[大きな休息]明日のためのガーデニング 1095m2』展|せんだいメディアテーク

パフォーマンス
展覧会初日にライブ・パフォーマンスを実施します。パフォーマンス後には高嶺氏を交えたトークも予定。ぜひ展覧会を見てから、ご来場ください。
日時:9月23日(金・祝)16:00より約1時間
(KUNIO09『エンジェルス・イン・アメリカ』第1部と第2部の間でご覧いただけます。)
会場:フリースペース
出演:伊藤あやり、トミー(chikin)、児玉悟之
料金:カンパ制

※全文提供: 京都国際舞台芸術祭実行委員会


会期: 2011年9月23日(金・祝)~2011年10月16日(日)
会場: 京都芸術センター ギャラリー

最終更新 2011年 9月 23日
 

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