森田晶子:カミナリの花 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 8月 24日 |
『カゲロウのなかま』, 2011年 | キャンバスパネルに油彩, アクリル,アクリルメディウム, ピグメント | 65.6 x 50.3 cm | Copyright© Shoko Morita | Cocurtesy of the artist and waitingroom waitingroomでの2度目の個展。 森田晶子は、1977年富山県生まれ、現在は東京を拠点に活動しています。武蔵野美術大学造形学部映像科中退後、1999年に愛知県立瀬戸窯業高校陶芸専攻科終了、2005年にセツモードセミナーを卒業しました。2008年に初個展『spoonful』(銀座Galleryフォレスト、東京)を、2010年に2度目の個展『けむる夜を着て』をwaitingroomにて開催。2011年1月にはSatellite(岡山)にて個展『through the fog』を、4月にはグループ展『べつの星』(NOW IDeA、東京)に参加するなど、精力的に制作・発表活動を行っています。また、2010年にはアートフェア『ULTRA003』にwaitingroomから参加し好評を博しました。 森田が描くナイーブで幻想的な作品群には、ファンタジー性と同時に、どこか日常の情景の記憶のようなものが見て取れます。本展のメインであるペインティング作品では、陶芸のバックグラウンドを想起させる作り込まれた絵肌に、流れるような夜空とそこに漂う少年と少女が描かれています。 安堵と不安の間を揺れ動くような彼らの表情とたたずまい、移ろいゆく背景には、鑑賞者が絵画の空間の中に入り込めるような感覚が広がっています。日常から絵画の非日常の世界へ入り込む、そういった意識が、森田の作品に共通して現れるファンタジーと日常の融合を生み出しているのでしょう。 今回の個展タイトル『カミナリの花』は、「一瞬を永遠に」というテーマから名付けられました。稲妻が光る時の様な一瞬を、永遠の風景として絵画に落とし込む。それは、流れている時間の一瞬の記憶を切り取るという絵画自体が持ち合わせた性質と、「芸術」全体のテーマの1つにも繋がっていると作家は言います。切り取られた一瞬が描かれた画面には残像が残っている様にも見え、人間の記憶に限りなく近い感覚を表現しています。今回の個展では、ペインティング、ドローイングともに、それぞれ約10点ずつの展示予定となります。 作家略歴 主な個展 主なグループ展 全文提供: ウェイティングルーム 会期: 2011年9月10日(土)-2011年10月22日(土) |
最終更新 2011年 9月 10日 |