展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2011年 8月 08日 |
小俣は臓器をモチーフに木彫作品を作り続けている。外からでは目視できない臓器を外側に露呈する ことで、観客は自己の内部と対峙している感覚を得る。重力を感じさせるぐにゃりとした臓器の質量や管 や部位の曲線は力強く、またアイロニカルでもあり多くの感覚を誘導してくれる。高い技術力と美意識に より導きだされる作品は独特の量感や質感を生み、木彫彫刻の今を感じさせてくれる。
今展では高さ約3M の木彫作品から手に収まる小さな木彫、また新たな試みとして木彫原型を型取りし形態を変形させ一つ の物体が変容していく過程を合成樹脂を用いて作っていく作品群やドローイングも展示いたします。 変容する過程を一つの作品に取り込むことで時間の概念を作品に内包させ、儚くも力強い生命の連な り連鎖を静寂の時の中にただただ静かに、だが確かに存在させることを試みたいと小俣は言う。 是非この機会に小俣英彦の作品をご高覧ください。
心臓 体内に張り巡らされた血管 空に枝を広げる樹木 繰り返す呼吸のように 時を刻み続ける心音のように 脳裏に浮かんでは消え 反復する心の臓のビジョンが 私という存在を圧倒する -小俣 英彦
小俣 英彦 OMATA Hidehiko 1977 山梨県生まれ 2002 東京藝術大学美術学部彫刻科卒業 2004 東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了 東京藝術大学美術学部彫刻科教育研究助手(~’07) 2007 東京藝術大学美術学部彫刻科助教(~’10) 現在 東京都在住
《主な個展・グループ展》 2000 「ダムザン2000」 黒部市国際文化センター コラーレ (富山) 2002 「GIFT/Winter Show」 SCAI THE BATHHOUSE (東京) 2004 「第8回岡本太郎記念現代芸術大賞展」 川崎市岡本太郎美術館 (神奈川) 2005 「UPRIZE -彫刻における現代への視座-」 上野の森美術館 EXTRA (東京) 2006 「アトリエの末裔あるいは未来 」上野桜木旧平櫛田中邸(東京)(弟2回~第4回も出品) 2006 「FROM LIFE」 長崎県南島原市南有馬町 (長崎) 2007 「個展」 ギャラリーせいほう (東京) 「物語の彫刻」 東京藝術大学大学美術館陳列館 (東京) 2008 「彫刻・林間学校」 メルシャン軽井沢美術館 (長野) 2009 「彫刻―労働と不意打ち」 東京藝術大学大学美術館陳列館 (東京) 「彫刻の五七五」 沖縄県立芸術大学付属図書・芸術資料館 (沖縄) 2010 「シリーズ彫刻//新時代vol.5 小俣英彦展」日本橋髙島屋美術画廊X (東京) 2011 「A Plus Showcase 02 EDGE OF BODY-身体の縁-」OGU MAG (東京)
全文提供: ギャラリーM
会期: 2011年8月28日(日)-2011年10月2日(日) 会場: ギャラリーM オープニングパーティ: 2011年8月28日(日)17:00~
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最終更新 2011年 8月 28日 |