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江成常夫写真展 昭和史のかたち
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 7月 22日

《摺鉢山と单海岸 硫黄島、小笠原諸島》2009年6月 | 画像提供:東京都写真美術館 | Copyright© Tsuneo Enari

2011(平成23)年は、太平洋戦争開始から70年、またその発端ともいえる満州事変の勃発からは80年という節目の年にあたります。現代の日本に生きる私たちの歴史を改めて振り返り、見つめ直すよい機会と言えるのではないでしょうか。

東京都写真美術館では、日本を代表する写真家であり、40年近くにわたり、昭和の戦争とその負の遺産を写真で表現しつづけてきた江成常夫の集大成となる写真展「昭和史のかたち」を開催します。江成は毎日新聞東京本社の写真記者を経て、1974(昭和49)年よりフリーランスの写真家として活動を開始しました。その後は一貫して、15年に及んだ「アジア太平洋戦争」のもとで、死と涙を強いられてきた内外の、声を持たない人たちの声を写真で代弁することで、戦後日本人の現代史に対する精神性を問い続けています。

本展覧会は、代表作である「鬼哭の島」「偽満洲国」「シャオハイの満洲」に、未発表最新作を含む「ヒロシマ」「ナガサキ」を加えた112点で構成し、現代日本を生きる私たちの歴史を改めて顧みようとする試みです。

江成常夫(えなり・つねお 1936‐)
神奈川県相模原市に生まれる。1962年、東京経済大学経済学部を卒業、毎日新聞東京本社に入社。74年、毎日新聞社を退社後、フリーランスの写真家となる。77年、「ニューヨークの百家族」で第27回日本写真協会新人賞受賞。その後、戦争に翻弄されながら、戦後日本が急激に発展するなかでその存在を忘れられてきた多くの日本人を取材。「昭和の15年戦争」をテーマにした作品を次々と発表する。81年、第6回木村伊兵衛写真賞、85年、第4回土門拳賞、95年、第37回毎日芸術賞、2002年、紫綬褒章など受賞多数。九州産業大学名誉教授。

■連続対談「江成常夫と語る〈昭和史のかたち〉」各回14:00-15:30(開場13:30‐)
7月30日(土) 森村泰昌(美術家)会場:1階アトリエ 定員:70名
8月20日(土) 梯久美子(ノンフィクション作家) 会場:2階ラウンジ 定員:50名
8月27日(土) 澤地久枝(作家)会場:1階アトリエ 定員:70名
対象:展覧会チケットをお持ちの方
受付:当日10:00より当館1階受付にて整理番号つき入場券を配布します。(自由席)

■フロア・レクチャー
会期中の第2・4金曜日の14:00より担当学芸員による展示解説を行います。展覧会チケットの半券(当日有効)をお持ちの上、展示室前にお集まりください。

全文提供: 東京都写真美術館


会期: 2011年7月23日(土)-2011年9月25日(日)
会場: 東京都写真美術館 2階展示室

最終更新 2011年 7月 23日
 

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