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中岡真珠美 展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 7月 04日

画像提供:Oギャラリーeyes | Copyright© Masumi Nakaoka/O Gallery eyes

作家コメント
「less is more/more is less - 引くことはたすこと あるいはたすことは引くこと」

絵を描く対象である風景の美しさを感じ取るには、実際に見たいわば生もので無ければならない。厳密に言うと、生もので無いと背徳感を含んだ美しさを見つける事ができない。必然的に生活の範囲内の風景がモチーフとなる事が多い。
私の制作は、絵具の物質感とイメージの対峙を解くというやや矛盾のある行為を繰り返しながら風景を描く事で絵画風景をつくることです。
今回は採石場をモチーフにしています。特に、モチーフに対する視点の展開を試みました。
タイトルにした「less is more/more is less」はその制作スタイルにしっくりくるところからきています。その制作中に感じたのが絵画は生ものだ、という感です。

生ものの美しさを生ものの絵画に変換する方法は?という問いには、すっきりと直接的で即効性のある定義がありません。
常に変わっていくので、追い続けなければすぐ見失ってしまいます。
それを追い続けるのが絵を描く者の使命だと思っています。

中岡真珠美
1978 京都府生まれ
2002 京都市立芸術大学美術科卒業
2004 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
第19回ホルベイン・スカラシップ奨学生

個展
2004 Oギャラリーeyes(大阪)
2005 project N(東京オペラシティアートギャラリー・東京)
Oギャラリーeyes(大阪)
2006 Oギャラリーeyes(大阪)
2007 Oギャラリーeyes(大阪)
2008 INAXギャラリー2(東京)
第一生命南ギャラリー(東京)
Oギャラリーeyes(大阪)
2009 view point(アートフロントグラフィックス・東京)
Oギャラリーeyes(大阪)
2010 Oギャラリーeyes(大阪)
Margin of Landscape(アートフロントギャラリー・東京)

グループ展
2003 ART CAMP in CASO(海岸通ギャラリーCASO・大阪)
トゥールビヨン(Oギャラリーeyes・大阪)
ART UNIV.2003(大学コンソーシアム京都・京都)
2004 神戸アートアニュアル2004「トナリノマド」(神戸アートビレッジセンター・神戸)
UI Wang 国際プランカードアート2004(イワン市Pegun湖岸・韓国)
Unnatural 2(Oギャラリーeyes・大阪、Oギャラリー・東京)
2005 第1回倉敷現代アートビエンナーレ・西日本(倉敷市立美術館・倉敷)
TAMA VIVANT2005 美術・そのひろがる輪郭(多摩美術大学・東京、みなとみらい駅コンコース・神奈川)
2006 Drawing-Exposed essence(Oギャラリーeyes・大阪)
2007 VOCA展2007 現代美術の展望-新しい平面の作家たち(上野の森美術館・東京)
2007 International Exchange Project“Japanese Young Artists TRIAL in Painting”(Modern Culture Center・韓国)
The garden of the ray 3(Oギャラリーeyes・大阪)
2009 スタンダード ジャパン エディション(Oギャラリーeyes・大阪)
ヨッチャンの部屋vol.4 アトリエの音楽展(OZCギャラリー・大阪)
2010 FLATLAND(京都市立芸術大学ギャラリーアクア・京都)

受賞
第1回倉敷現代アートビエンナーレ(準グランプリ)
VOCA展2007現代美術の展望-新しい平面の作家たち(佳作賞)

パブリックコレクション
京都大学
京都市立芸術大学

参考文献
岡部あおみ、加藤義夫、中井康之:「第1回倉敷現代アートビエンナーレ・西日本」カタログ(審査員概評)
飯田志保子:「中岡真珠美」東京オペラシティアートギャラリー 個展リーフレット(テキスト)
茂木健一郎:「クオリア入門」(装画)
飯田志保子:月刊「美術手帖」2006年7月号(特集「ZERO ZERO GENERATION NIPPONⅡ」アーティスト・ファイル)
石井芳征:月刊「美術手帖」2007年1月号(アクリリックスワールド)
千葉淳一:「日本経済新聞」2007年3月1日夕刊(アート欄)
植松由佳:「VOCA展2007」カタログ(テキスト)
宝玉正彦:「日本経済新聞」2008年1月23日(文化欄)
渋沢和彦:「産経新聞」2009年5月20日(文化欄)
高樹のぶ子:「トモスイ」(装画)

全文提供: Oギャラリーeyes


会期: 2011年7月4日(月)-2011年7月16日(土)
会場: Oギャラリーeyes

最終更新 2011年 7月 04日
 

編集部ノート    執筆:平田 剛志


Copyright© Masumi Nakaoka/O Gallery eyes

    アクリル絵具のマットな質感と水彩のような滲みがコントラストのある絵画風景を作りだしてきた中岡真珠美の新作個展。今展では採石場をモチーフとした作品が展示される。
    中岡のこれまでの作品が風景をトリミングすることで生み出された「絵画風景」であるならば、本展の作品は基本的に大きな変化はない。印象が変わったとすれば、正方形の紙にドローイング風に描かれた作品が32点組み合わさった『passing note-採石場-』(2011)だろう。複数の作品が組み合わさることで「風景」を創出している点が新たな展開を予感させる。


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