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福村真美 展
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2011年 6月 21日

《潜る犬》2011年 | キャンバスにアクリル絵の具、油彩|116.8×80.3cm | 画像提供:ギャラリーモーニング | Copyright© Mami Fukumura

風景を描くことは物語を読むのに似ている。
福村真美

美しいと思った風景(場所)そのものの持つ力をかりて絵を描き私は遠くに行ける。
それはさながら物語を読んでいるような感覚だ。

からっぽの私の中に、ある人格が形成されて彼/彼女等と私はどこか遠くへ行く。

風景そのものをうつしながら、絵の具を置く時点で、それは風景ではなく、別の何かにかわる。
風景に似ているなにか。

そのものをつくろうとするのではなく、そのものに似たなにかをつくる。

たとえば私が庭の絵を描くとする。
絵を見た人は、私の見た庭とは違う庭を頭に思い浮かべるかもしれない。
それは一枚の絵を通して、ひとつの庭がいくつもの庭になりえるということ。

私ではない誰かの視線で自分の絵を見てみたい、というのが私のひそかな願いである。

今、福村真美さんの作品「pool」が「京展」に入選展示されています。(6月30日(木)まで・京都市美術館)グリーンブルーの水面がちょっと表面張力しながらそこにある、呼吸整う作品です。

目も心もやすらぐ一点。

滋賀に住まう福村さん、京都人からすると、いつも琵琶湖と一緒にくらし、湖面の色を眺めているのではと、かってに想像しています。

今回の案内状作品タイトルも「潜る犬」、やはり水がらみです・・・お楽しみください。

全文提供: ギャラリーモーニング


会期: 2011年6月21日(火)-2011年7月3日(日)
会場: ギャラリーモーニング

最終更新 2011年 6月 21日
 

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