通奏低音 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 4月 06日 |
本展は先の作家4組の作品に、特別出展として藤本由紀夫作品「SUGARⅢ」(mixedmedia/1999年制作)を加えた構成で展開されます。 「通奏低音」とは音楽用語で、バロック音楽において主旋律のメロディーに付随して奏でられる低音部のことを指し、その楽曲の雰囲気やリズムを司る重要なパートであるにもかかわらず、楽譜には基本を示す和音を表す数字が記されているほかは、演奏者の即興的なアドリブに任されているという興味深い奏法です。 美術においても、各々の作品がひとつの空間で出会うとき、そこに通底する何かを感じ取ることがあります。 この展覧会は、作り手と受け手とが、それぞれの作品に通底する目に見えない「音」「リズム」に静かに耳を傾けることからはじまります。そして譜面と深く向かい合い、それを演奏するものが居なければ音楽が奏でられないように、すべての鑑賞者が、ときに演奏者となり、聴き手となることで、作品に通低するさまざまな音が見い出され、ここでしか聴くことが出来ない、無限の音楽がつむぎだされていきます。 展示では、雄大な瀑布の様子をとらえた水野勝規の「fallwater」の幽遠な時間を湛えた映像と、藤本由紀夫の「SUGARⅢ」が奏でる永遠の音楽を主軸として、そこから派生するように、伊藤正人の言葉、吉田知古の色、寺田就子の光りが、空間とともに響きあいます。 参加作家 ※全文提供: GALLERY CAPTION 会期: 2011年4月1日(金)-2011年4月23日(土) |
最終更新 2011年 4月 01日 |