project N 45:クサナギシンペイ |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2011年 3月 10日 |
装画などイラストレーターとしての仕事から出発し、近年ペインティングの制作で著しい進展を見せるクサナギシンペイ。地塗りを施さない生成りのキャンバスに、薄塗りの色彩を層状に施し、メディウムとの対話を通して抽象的かつ精妙な空間を現出させる。同時に観る者に時間の感覚や物語、そしてさまざまな記憶さえ喚起する画面は、あらゆる意味で多義的かつ濃密な豊かさと強度を獲得している。制作とは、システムの反復ではなく、未知のなにものかとの出会い、あるいは気づきのための模索だと語るクサナギの確かな足取りに注目したい。 主な個展は2007年「エレホン」(Gallery.sora、東京)、09年「アイデス」(タカ・イシイギャラリー京都)、同年「Towing Voyage」(Altman Siegel Gallery S/F、サンフランシスコ)。主なグループ展は02年「フィリップモリス・アートアワード最終審査展」(東京国際フォーラム)、05年「5 Japanese artists in Vienna」(パレス・ポリツィア、ウィーン)、11年「VOCA展2011 新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京)など。 ※全文提供: 東京オペラシティアートギャラリー 会期: 2011年4月9日(土)-2011年6月26日(日) |
最終更新 2011年 4月 09日 |