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越野潤・三浦洋子:subtleness
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2011年 2月 20日

越野潤《white:white》2010年
顔料、ガゼイン、アルミニウム
25 x 25 x 6 cm
画像提供:ギャラリーヤマグチ クンストバウ
Copyright© Jun Koshino

三浦洋子《無題》2011年
ガラス、ステンレス、グラスオーガンジー、アクリル
150 x 150 mm
画像提供:ギャラリーヤマグチ クンストバウ
Copyright© Yoko Miura

越野潤(1967年大阪生まれ)は、十数年来、一貫してモノクロームの作品を制作し、2色による作品を繰り返しのテーマとして取り組んでいます。その間、支持体がキャンバスから金属に変化し、形態も矩形や円形、その大小の変化など、様々な実験が行われてきました。さらに近年は、空間意識が強くなり、空間全体における作品の在り方まで積極的にコントロールしています。

今回は、立体的な支持体を上下に組み合わせた2色シリーズの作品を、6~8点展示する予定です。色・形・質感など作品 単体の構成要素の実験、及び 展示空間への配置の実験を経てて発表される、今回の作品は、注視すればする程「2色による作品」の無限の可能性を感じさせるでしょう。

三浦洋子(1974年神戸生まれ)は、パネルにオーガンジーを重ね、更に絵具を重ねるという方法で平面作品を制作しています。それは、素材の物 質性がいきた(例えばオーガンジーによるモアレ現象、ステンレスシートによる表面反射 等)、身体的にも視覚的にも豊かな 戯れが潜んだ絵画です。また同じ手法をベースとしながら、引っ掻く様に反復模様を描写したり、絵具の染み広がりによるイメージを挿入したりと、平面の重層化も試みてきました。

今回の展示は、新たな試みとしてガラスを使った小品を2点程発表する他、パネルにオーガンジーによる平面作品(新作) を2~3点展示する予定です。 特にガラスの作品がどのような視覚的効果をもたらすか楽しみです。

最後に、[subtle]とは、(技術的・感覚的な)緻密さ/巧妙さ も含む言葉です。鋭い感性で繊細な事象を追求しつづける二人の職人的な仕事は、観る側の私たちにも、普段使わない末端の感覚器官を働かせることを要求します。しかしその神経を研 ぎ澄ませる感覚は、実に心地良いのです。是非、実際にご来場頂き、作品を実体験して下さい。

※全文提供: ギャラリーヤマグチ クンストバウ


会期: 2011年4月2日(土)-2011年4月30日(土) ※4/29(金祝)は営業
会場: ギャラリーヤマグチ クンストバウ
レセプション: 2011年4月2日(土)17:00 - 19:00

最終更新 2011年 4月 02日
 

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