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佐藤未希+上出長右衛門窯
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2011年 2月 08日

佐藤未希《fort》oil on panel
1940×1303mm
画像提供:Yoshimi Arts

    昨年、同ギャラリーにて初個展を行った佐藤未希と本年9月に個展の開催が予定されている上出長右衛門窯(上出恵吾)による2人展。
    佐藤は2008年から2011年にかけて制作した絵画を出品。初期の作品では絵具の滲みやグラデーションやよってグロテスクにも見えた人物像は、近年になると徐々に像を成してきたように見え、現在に至る作風の変遷を伺い知ることができる。初期から一貫して緊張感漂う絵画空間は、会場でこそ体感可能な空気感を放つ作品である。
    上出長衛門窯は、明治12年に石川県に創業した九谷焼の窯元である。130年以上の伝統を有する上出長衛門窯だが、6代目である上出恵吾は手仕事による伝統的な作品制作だけでなく、近年は現代美術の展覧会にも出品するなど、伝統工芸に囚われない活動を展開している。本展には車輪が付いた急須1点を展示しているのみだが、精緻な絵付けと遊び心溢れる作品は、伝統と現代性が同居して目を楽しませてくれる。
    今後、同ギャラリーにおいて佐藤未希は11月に、上出長右衛門窯は9月に個展を予定している。
    また、上出長衛門窯は、トーヨーキッチンスタイル大阪にて開催される《& Living》(2011年2月10日~2月18日、http://www.toyokitchen.co.jp/showroom/access/osaka.html)において、DESIGNTIDE TOKYO 2010で展示発表された「上出長右衛門窯×ハイメアジョン produced by 丸若屋」を出品している。

最終更新 2011年 2月 09日
 

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