| EN |

森田浩彰:タイムクエイク
編集部ノート
執筆: 田中 みずき   
公開日: 2011年 1月 30日

青田真也 参考図版
画像提供:青山|目黒

    白い壁と高い天井、木で組まれた小屋のような造形物がある会場に入り、一見マニッシュに佇む展示作品をじっくり観ていくと、じわじわと「地震」に遭った感覚に陥っていく。
    表現手法は、インスタレーションやオブジェや映像作品など様々だ。しかし、どの作品にも森田独特の、そこはかとないユーモアや客観視の姿勢等が共通して見られる。展示されていた急に動きだす木の板のオブジェなどには、唐突さへの驚きや、飄々とした動きの可笑しみ、過去の体験へと繋がる恐怖など、様々な感情を呼び起こされた。ほかの作品も観賞していくと、次第に個々の作品が独立したものではなく、「地震」という現象を切り取った一部に見えてくるのも興味深い。
    1分程の映像を繋いで時計をモチーフにした作品に取組んできた森田だが、ある時、ある地点でしか体感されない地震も、時の流れに汲みするものなのかも知れない。

最終更新 2011年 1月 27日
 

関連情報


| EN |