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Michael Macioce:Tales of Possession
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 12月 17日

画像提供:hiromart gallery tokyo|Copyright © Michael Macioce

ニューヨークのダウンタウン音楽&アート・シーンのフォトグラファーとして知られるMichael Macioceの日本初個展。50枚を超えるアルバムカバーなどから、彼の写真に見覚えがあるかもしれません。この展覧会では、セレクションした作品(ヴィンテージプリントや未発表作品)を発表します。

Michael Macioceは、ファインアートとニューヨークダウンタウンのミュージック&アート・シーン・ドキュメンタリー写真を組み合わせる。50枚を超えるアルバムカバー、そして著書「LIGHT & DARK」を完結させている。

80年代にニューヨークダウンタウン・アート・シーンのドキュメントを始め、詩人(Alan Ginsberg) 、画家(Nancy Spero)、作家(Dennis Cooper)、作曲家(John Zorn)、当時のヒップスター・パンクバンド(Butthole Surfers、Sonic Youth)など、その時代の二次的なモーブメントにアクセスした。これらの作品は主流派の出版社(NY Times、LA Times、Chicago Tribune、Village Voice、 Rolling Stoneなど)、および、その当時のアバンギャルドな雑誌(Option, Forced Exposure、Chemical Imbalanceなど)でも出版された。

若い頃、彼はマスタープリンターとして、また、フォトグラフィック・ブック・プロダクションのアシスタントとして働いた。これらの書籍は、政治見解、とりわけ言論の自由を説明するために写真が添えられていた。米市民自由連盟(The American Liberties Union) 、Ira Glasserの「The Bill of Rights for all Americans」が一例である。彼はまたBob AdelmanやJohn Loengardと共に働いた。

1995年に、ニューヨーク・リンカーンセンターのマーキンコンサートホールでの展覧会「Jewish Ritual」(1996年1月に開催された)に向けて、ブルックリン区クラウンハイツのルバビチ派ユダヤ人街の撮影を始めた。この展覧会は、ミュージシャン/作曲家であるJohn ZornのRadical Jewish Culture Festivalの一環である。後に、これらの写真は「Jews of Brooklyn Photo Exhibition」にも選ばれ、「Jews of Brooklyn」(2001年New England Press社)が出版された。

最近では、これらの作品は、ミュージシャンの写真、及び、ロウアーイーストサイドのシリーズ写真と組み合わされ「The Radical Jewish Culture」展として2010年4月〜7月にユダヤ歴史芸術美術館 (パリ)で開かれた。この展覧会は、2011年3月にベルリン・ユダヤ博物館でも開催される。

2001年からMacioceはニューヨーク市の建設のドキュメントを撮影している。重量構造建設会社と市のエージェンシーで撮影しているときに、彼の観点からの白黒写真を撮影するために彼は2台目のカメラを用いた。このプロジェクトは今日も続いていて、タイトルは「Rebuild New York」とした。

2002年、「Vietnam Songbook」から始まった新しい政治的/文化的プロジェクト – イラク侵入を抗議するために彼らが戻ったかのように1960年代のプロテストソングライター達のドキュメントを撮影。この仕事はAlan Lomax Archiveと協力して行われ、写真はSmithsonian Institutionへ寄贈した。(www.vietnamsongbook.org)

ごく最近では、新しい書物に向けて活動している - ニューヨークの80〜90年代のミュージックシーンのドキュメンタリー。Yeti Pubsより2011年に発売予定。

Macioceの日本初個展は2011年1月にHiromart Gallery Tokyoで開かれる。

アーティスト・ステートメント
素敵な写真をつくるだけでは十分ではない。とても十分に情報的であること。ドキュメント写真は、ファインアートであるべきであり、ファインアートフォトグラフィはメッセージを有するべきである。

僕たちはみんな音楽を聞きながら大人になった。僕たちの多くは、素晴らしいインスピレーションを音楽から得ている。僕は14歳の時から、ミュージシャンとアーティストを撮影している。音楽を聴きながら、取り付かれたように、レコードカバーをじっと見詰めたものだった。僕のファインアートフォトグラフィは CDパッケージで使えるように作った。僕のミュージシャンの写真は、僕の時間、時代精神について語っている。僕は、このアプローチから遠く離れたことはなく、また、コマーシャル業でもこのクリエィティブスタイルを活かしている。アーティストにとって、青年時代に抱いていた理想に大人になった今も相変わらず情熱的でいることは大切なことである。僕のアートにおける人生は啓発することである。メッセージを美しく感動的に伝えることである。

Michael Macioce
1990年、School of Visual Arts 写真科、BFA(Bachalor of Fine Art)取得。フォトグラファーのPete TurnerとBob Adelmanと共に学んだ。80年代より、多数のギャラリーやアートフェスティバルに出展している。

最近の活動として、2010年4月〜7月にユダヤ歴史芸術美術館(パリ)で開催された「The Radical Jewish Culture」展での出品、この展覧会は引き続き2011年にベルリン・ユダヤ博物館でも開催される。5月にはニューヨークのダンボで開催された 2010 New York Photo Festivalに Lou Reed(ベルベット・アンダーグラウンドのボーカル&ソングライター、またエクスペリメンタル・パフォーミング・アーティストのLaurie Andersonの夫)によるキュレーションにより参加し、Lou Reedの「Hidden Books Hidden Stories」の注目作家として取り上げられ、56枚のスライドを用いた講演会も行った。

フォトグラファーとしての活動のみならず、教壇にも立つ。 Parsons School of Design、School of Visual Arts、Suffolk Community College、New School for Social Research などでBlack and Whiteプリンティングについて教えた。現在も、Educational Alliance Art Schoolでフォトグラフィについて教鞭を執っている。

彼のフォトグラフィは6冊の本に出版された。また、雑誌では、Spin、Rolling Stone Magazine、The New York Times、The Village Voice、The Chicago Tribune など、音楽分野ではRykodisc、Capital Records、Xenophile、 Atlantic Records、Knitting factory、Touch and Go、Electra Records、Sony、Tzadikなどで使われている。

※全文提供: hiromart gallery tokyo


会期: 2011年1月7日(金)-2011年2月20日(日)
会場: hiromart gallery tokyo
オープニングレセプション: 2011年1月8日(土)17:00 -

最終更新 2011年 1月 07日
 

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