元木みゆき+和田賢一:幻滅と快楽 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 12月 02日 |
2008年享年51歳で急逝した和田賢一は、母親の胎内での被爆と言うその出自によって運命づけられた原爆の閃光のような絵画作品で知られた作家です。その和田にはエロスへの強い希求の側面が隠されていたのです。美=死=エロスとして自分を衝きかす欲望を美=死=エロスと同列化し神聖化しようとし死と生の根源的な両極を見つめていたと言えます。 一方の元木みゆきは写真新世紀において屠殺場を撮影した衝撃的な作品シリーズZOEで優秀賞を受賞した若い逸材です。人間の営みや社会の残酷さと隠蔽される死を暴いてみせた元木の同時進行するもうひとつのプロジェクトが今回のヌードのシリーズで、元木も社会が生み出す死と対極にある自身の生/性をみつめるという和田と同じ両極を直感的に見据えるものです。 生と死の狭間で生きながらえていくために、その淵を見つめる。世代の異なる二人が挑むその統合への試みを展示します。 ※全文提供: 深川ラボ 会期: 2010年12月4日(土)-2010年12月19日(日) |
最終更新 2010年 12月 04日 |