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安元亮祐:ノスタルジア
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 11月 09日

《拾った日》15.5×15.5cm|板・アクリル他
画像提供:ワイアートギャラリー

フェリーニの「道」や、チャップリンの「ライムライト」などのモノクローム映画の一場面 を思わせるようなノスタルジックな作品で多くのファンを魅了する画家・安元亮祐さん。無音の世界に生きる画家の研ぎ澄まされた感性が、子供の頃見に行ったサーカスのテントや道化師たち、良く通った大原美術館など、少年から青年時代に体験した事柄が、心揺さぶられる独特な色彩と陶壁を思わせるマチエールで表現されています。

本展は、この1年で新たに制作されたとは思えぬほどのさまざまな手法の作品が出品されます。過去の作品を壊し、新たな芸術を生み出すための試みのプロセスから生まれたこれらの秀作、30点(ドローイングとコラージュ)は遠い昔、どこかで出会ったような懐かしい記憶をよみがえらせてくれます。

作家略歴
安元亮祐さんは、1954年兵庫県姫路市生まれ。幼少の頃肺炎からの高熱が原因で耳が聞こえなくなりました。小学校の頃より絵を画くことに熱中し、画家になろうと決意し、東京教育大学(現・筑波大学)付属聾学校美術専攻科に進学しました。恩師の大原省三先生の「ろうあ者は不幸なのではない。不便なだけだ、自信をもって歩け」の言葉は、その後の画家への道の支えとなりました。20歳で日展に初入選などで頭角を現し、34歳でセントラル美術館油彩大賞に佳作賞受賞、38歳で第27回昭和会展の昭和会賞受賞など一途に制作に打ち込んできました。また、デフ・パペットシアター・ひとみの創立メンバーとして第一作「オルフェ」の美術を担当、デフ・パペットと日本ろう者劇団との合同公演「真夏の夜の夢」舞台装置など、空間美術や人形作りも数多く制作してきました。

パブリックコレクション
安田火災東郷青児美術館、笠間日動美術館、福岡女子商業高校、豊田市ほか。
現在、茨城県在住

※全文提供: ワイアートギャラリー


会期: 2010年11月23日(火)-2010年12月5日(日)11:00~19:00(日曜日17:00まで)月曜休廊

最終更新 2010年 11月 23日
 

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