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角田純:如意樹 nyo i ju
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 11月 02日

画像提供:フォイル・ギャラリー|Copyright © Jun Tsunoda

展覧会のタイトルである「如意樹」は、仏教において聖樹として信仰されてきた、空想上の樹木です。その名が示すように、礼拝者の願いを全て叶える(=如意)樹であり、金色の実を結ぶといいます。また、その果実を得た者は、永遠の命を与えられるとも言い伝えられています。

今年夏に山梨のGallery Traxで行われた個展「yama-biko」以降、筆の赴くままに線を描き続けるうち、角田は金色の絵の具を使い、丸いモチーフを描くようになります。描き続けていくうちにそれらは、金色の実を生す植物を、まるで下から見上げたかのような形となって現れてきました。その仰ぎ見る金色の実は、永久の生命力を象徴する樹として伝えられる「如意樹」と重なり、インダスより信仰され続けてきた、樹木に宿る精霊の気配をも漂わせます。
また、新しい作品に施されたコラージュは、地から伸びる植物のようにも見え、振り下ろされた筆の跡は、生命のほとばしりをも感じさせます。それらが絵画に自由に配置された色と合わさり、心をざわつかせる絵画の気配となって、観る者を別の世界へと誘います。

フォイル・ギャラリーでは約1年半ぶりとなる今展では、大小さまざまなサイズの絵画作品を展示致します。 インスタレーションという形態ではなくシンプルに、絵の力を見て欲しいと語る角田純。自由に踊る線から、実を生す樹へと変化してきた表現を、どうぞこの機会にご高覧下さい。

角田純(つのだ・じゅん)
1960年生まれ、愛知県出身。多摩美術大学卒業。主な個展に「Sounding through」(FOIL GALLERY, 09年)、FOIL GALLERY(08年)、主なグループ展にCultural Ties Exhibition Westzone gallery space・ロンドン(00年)などがある。

※全文提供: フォイル・ギャラリー


会期: 2010年11月19日(金)-2010年12月11日(土)12:00 - 19:00(11月26日は18:00まで)|日・祝休廊
アーティスト・レセプション: 2010年11月26日(金)18:30 - 20:30

最終更新 2010年 11月 19日
 

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