立花常雄:光虫画-図 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 9月 26日 |
とりわけある種の水中生物はその面白さが際立っている。なるほどイソギンチャクに代表される無脊椎動物はかつてzoophyteと呼ばれ、動物とも植物ともつかないそれらの中間種、合体種と考えられていたのだ。 1851年のロンドン万博で初めて登場した水槽飼育装置のおかげで現在ではそれらをそのままに十分に堪能できる。そして何よりもこのアクアリウムと名づけられた装置が素晴らしく画期的であったのは、「水」という環境を自在に制御可能なものとしたことにあったといわれている。 Photogram。フォトグラムとは、写真の感材に注目することであった。媒質としての感材。そしてそれは同時に「光」という環境を制御することに他ならなかった。写真は光の造形である。写真装置により印画紙上に現れ出たものとは、全く新しい生物、zoophyteのような体をなしている。それはさながら漆黒という深海に蠢く光虫のようなものである。 全文提供: The Third Gallery Aya 会期: 2010年9月28日(火)-2010年10月2日(土) |
最終更新 2010年 9月 28日 |