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藤田修:The Book
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 9月 06日

画像提供:ギャラリエ アンドウ

感光性樹脂凸版による自家製活版印刷のテキストとフォトポリマーグラヴュールによる版画作品8点からなる新作詩画集の発表です。

以前から暖めていた作品メージを版画の本来持っているもう一つの重要な形体である本としてまとめたいと願っていました。そして昨年の秋にパリの版画工房で多くの優れた版画集を目にした時に計画の実行を決意しました。問題はテキスト(文字)でした。どうしても自分で活版印刷が出来ないだろうかと試行錯誤していましたが、それは意外にも身近なところにヒントが隠されていました。感光性樹脂版の応用でした。作品イメージの多くはパリの風景です。またテキストはイメージに合わせて聖書からそれぞれ引用しております。詩画集のタイトルは「生まれるのに時があり」。

全文提供: ギャラリエ アンドウ


会期:2010年9月7日(火)-2010年9月25日(土)

最終更新 2010年 9月 07日
 

編集部ノート    執筆:カロンズネット編集部


まるで図書館にいるような静けさと「本」への誘惑に満ちている。本展は藤田修によるフォトポリマーグラヴュールによる美しい諧調のモノクロ版画と聖書から引用された短くも力強いアフォリズムが深い内省へと誘う新作詩画集8点による個展である。

加えて、その効果を高めているのは、本を読むように作品が低い位置に斜めに展示されていることだ。それが本を手に取るように鑑賞者の目へと自然に飛び込んでくる。自家製の活版印刷による文字も味わい深い。

読書の秋、芸術の秋。藤田修の「詩画集」で初秋を満喫したい。


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