木下直人は1970年兵庫県生まれ。幼少期の4年間をメキシコで過ごし、立命館大学理工学部機械工学科中退後、京都精華大学で洋画を学びます。卒業後スペイン・バルセロナに渡り、マッサーナ美術学校で彫刻を学びます。このたび当ギャラリーにて初めての個展となります。
“存在”や“意識”について問いかける、屋外でのインスタレーションやコンセプチュアルな立体作品を展開しています。
今回の個展では「Cloud Scape」をテーマに、FRPで形づくられた“雲”の空間を創ります。「ある意味かたちのない“雲”を立体で表現することによって、かたちがあるようでその実、科学でも文学でも宗教でも解明されていない私たちという“存在”を相対的に現してみようとする試みです」と語っています。
【作家コメント】 『雲』をテーマとした作品を始めました。 惑星表面の大気中に浮かぶ水滴や氷晶は雲と呼ばれます。 かたちがあるようでなく流動するようその集合体である雲は、自然が気圧と云う束縛のなか自由に表現(デッサン)する「存在」のようなものだと感じます。
私は、たとえば宇宙空間に浮かびながら「他者」として地球を眺める、そのような視点を確立するために作品を作ります。 自然と人間との間のフシギな距離感を造形化、空間化していくこと。 日常に眠る無意識を掘り起こしていくこと。
【プロフィール】 1970年 兵庫県生まれ 1977-81年 メキシコ・シティーに滞在 1991年 立命館大学理工学部機械工学科中退 1998年 京都精華大学美術学部造形学科洋画コース修了 1998-2001年 マッサーナ美術学校彫刻科(スペイン・バルセロナ)
個展 2008年 「MOUNTAIN」-触覚的風景 ストライプハウスギャラリー(東京) 2009年 「Lighit Floor」-足音と光- ストライプハウスギャラリー(東京)
グループ展 1996年 「3rd Stone」 京都精華大学春秋館ギャラリー(京都) 1999年 「'99 洞爺湖国際彫刻ビエンナーレ」 (北海道) 2001年 「Elisa 第2回彫刻コンクール」 Palau Robert (バルセロナ)・ 「(re)descubrir」 バルセロナ自治大学(バルセロナ) 2002年 「ミネラルウォーター・ボトルデザインコンペ」 FAD(バルセロナ) 2009年 「Chips」 横浜赤レンガ倉庫(神奈川) 2010年 「In The park - それぞれの場所 -」 ギャルリー志門(東京)
その他 2000年 Generacino 2000 Caja Madrid 買い上げ賞(マドリード) 2010年 BankART1929 アーティストインレジデンス2010 6-8月期参加(神奈川)
※全文提供: ギャラリー58
会期: 2010年7月5日(月)ー2010年7月10日(土)
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