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こどものにわ
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 6月 04日

大巻伸嗣《ECHOES - INFINITY; Kumamoto》(部分)2009
顔料、フェルト、蛍光灯
撮影:矢加部咲
会場・写真提供:熊本市現代美術館
参考図版

5組の若手アーティスト、建築家による空間全体を作り出すような体感型・参加型の新作を中心に展示します。こどもの視点や身体感覚の動きを通してとらえた美術世界を、周りの大人が共有、あるいは追体験することで、年齢層の異なる他者とのコミュニケーションや人と美術の関係を再考・再発見するような機会を創出します。こどもと一緒にさまざなものを見て、感じて、こどもと語り合いながら、共にアートに触れ、楽しむ豊かな時間は、こどもだけでなく大人にとっても、普段の日常生活では得られない貴重なひとときとなるでしょう。また地元江東区の乳幼児とその保護者のワークショップを美術館や近隣の保育施設等で実施し、その成果を美術館内外で展示することで、地域と密着した美術館の機能のあり方も模索します。
小学生以下は無料。

出展作家: 出田郷・ 遠藤幹子・大巻伸嗣・KOSUGE1-16・サキサトム

※全文提供: 東京都現代美術館


会期: 2010年7月24日-2010年10月3日

最終更新 2010年 7月 24日
 

編集部ノート    執筆:平田 剛志


夏休みに合わせて、子どもや親子連れ、現代美術ビギナーを対象とした展覧会。

庭を散策するような体感型・参加型作品による構成は、初めて現代美術に接する子どもたちを新たな知覚経験へと誘うことだろう。子ども対象とはいえ、作品や展示レベルを落とすのではなく、あるいは教養的な「お勉強」をさせるのでもない展示構成は税金を払っている大人も楽しめる。

だが、美術は体験や参加を促す作品だけで成り立っているわけではない。そのような機会の提供やコミュニケーションの創出は大いに歓迎すべきだが、子どもたちや現代美術ビギナーの人々が美術館リピーターになるかどうかはわからない。一過性ではない継続的な美術館への体験・参加が望まれるだろう。


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