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侍と私 ポートレイトが語る初期写真
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 5月 20日

ナダール ≪題不詳(第二回遣欧使節 甲冑姿の河津伊豆守)≫
鶏卵紙|1864 年(後年のプリント)
画像提供:東京都写真美術館

1839 年にフランスで写真が発表されて以降、写真は多種多様に人物をとらえてきました。その手段や目的はさまざまですが、人物を写真にとどめるという行為は、それぞれの時代の要求に応えながら変容し、その現象は現代の私たちにも引き継がれています。

幕末期の日本では私的な肖像(ポートレイト)のひろがりが、明治期における公的な記録の確立へと肖像写真を押し上げました。一方、西欧で長い歴史を持つ肖像画は一部の人々が独占していました。しかし、写真が発明されると、多くの民衆が肖像写真を求めてスタジオへ向かいました。肖像の民主化が写真によって行われたのです。

本展では、このような日本と西欧のポートレイトによって導かれる初期写真の豊かな世界を、当館のコレクションに基づきご紹介します。また写真だけではなく、特別出品として油彩画やカメラなどさまざまな作品や資料もご紹介します。時空を超えた19 世紀の視線。ぜひ東京都写真美術館で、ポートレイトの凛とした眼差しに出会ってください。

本展は、ポートレイトをテーマに、3章構成で日本と西欧における初期写真の表現をご紹介します。2 万6000 点余の当館コレクションから選りすぐられた作品に特別出品を加えた216 点で構成します。

※全文提供: 東京都写真美術館


会期: 2010年5月15日-2010年7月25日

最終更新 2010年 5月 15日
 

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