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展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 4月 30日 |
鈴木光、芳賀龍一、早川祐太によるグループ展。三人は共に、2008年に武蔵野美術大学彫刻学科を卒業しました。その後、鈴木はIAMAS(情報科学芸術大学院大学)へ、芳賀と早川は武蔵野美術大学大学院に進みました。現在は、3者ともに様々な展覧会で発表を続けています。 鈴木は、ドキュメンタリーの手法を用いながら、独自の映像世界を模索し続けています。作品の題材になるのは、自らの体験や、身近な人々。そこに鈴木が紡ぎ出す詩的な情景が組み合わさることで、ドキュメンタリーの生々しさは中和され、代わりに映像美と静けさが漂います。 一方、芳賀は空間全体を変容させるようなダイナミックな表現を得意としています。ある時は高速で回転する網の上に粘土を落とし粉々に砕いたり、またある時は古井戸に複数のミラーボールを吊るしディスコ空間を出現させたり。そのバカげた作品群からは、小難しい抽象概念で固めた美術表現をあざ笑うかのような、ある種の清々しさすら覚えます。 そして、早川が得意とするのは、我々を取り囲む物理現象を用いた立体表現です。早川は、普段意識することない力や運動を、それらがあるべき姿に変換し可視化します。それらは、早川という人間の手から生み出されたにもかかわらず、自然物のような美しさと均衡を保った不思議な魅力に溢れています。 三者三様の表現世界。今後、それぞれの活躍が期待される三人の化学反応が見られるのは、この機会を逃してはしばらくお預けかもしれません。この2010年の黄金週間に、ぜひ多くの方にご覧頂ければと思います。 ■4月29日 (木・祝) 19:00~ オープニングパーティー ※全文提供: Art Center Ongoing 会期: 2010年4月28日-2010年5月16日 |
最終更新 2010年 4月 28日 |