Punk tank garden |
アートワーク |
執筆: 小金沢 智 |
公開日: 2008年 12月 09日 |
なんて人を喰ったタイトルだろう!展示室壁面に書かれていた「無限=宇宙=空っぽ=日本庭園」に対しての、「パンク=タンク=ファック=パンクタンクガーデン」という図式も秀逸ではないか。その壁面の下にはジョウロとCDプレイヤーが架けられ、展示室に人が入るとスタッフがCDをかけていたのだが、ここで流されたのはオープン当日の朝に東と椎木がスタジオに入り、即興で録ったというパンキッシュな音源。今回制作された五点の作品に対応するように、五つの歌が会場に鳴り響いていた(鑑賞者一人につき三回繰り返された)。 展示されていたのは、それぞれに東がテーマを考え、好きな花材だけを使って活け込まれたコンパクトなサイズのビニールハウスである。鉢植えによる活け花と言えばいいか。思い思いにまとめられた逐一書き出すのが困難なほどの種類の花/植物は、きわめて自然な佇まいである。東の、花/植物への暴力とも見られてしまうような行いは息を潜め、花/植物への愛情がシンプルに形にされている。各家庭の敷地面積が狭い日本では、こうした鉢植えが軒先にずらりと並んでいることが珍しくない。小さいがそれも庭に違いあるまい。「この近所のおばちゃんが作っている庭が日本一かっこいいと思っている」。来場者にビールを振る舞いながら、東がそう言ったことが思い出される。 作品詳細アーティスト: 東信 |
最終更新 2015年 11月 01日 |