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はないばら ~秘められた美へ~
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2010年 1月 20日

「花の都」と言われる千葉市のギャラリーで開かれる「はな」をテーマとした現代美術展。会場は千葉市民ギャラリー・いなげと隣接する旧神谷伝兵衛別荘の2会場で行われている。旧神谷伝兵衛別荘は国登録有形文化財のためか、靴を脱いでの入場となる。 花のテーマはけっして目新しいものではないが、それが単調さを意味することにはならない。旧神谷伝兵衛別荘の地下室を使用した在知の異色な展示も印象深いが、市民ギャラリー・いなげを会場とした橋本トモコ、坂田峰夫の作品が出色である。旧作から新作まで様々なタイプの作品が展示され、それぞれ作品や空間に則した展示がなされている。そして、花を気にして見ていると、実は「絵画」や「写真」を見ていたことに気づかされるのだ。 余談だが、会場内に職員の方だろうか、さりげなく一輪挿しに花がいけられていた。そんな細やかな気持ちがうれしい。

最終更新 2015年 11月 03日
 

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