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篠原愛:少女たちへ
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2009年 12月 14日

篠原愛の作品は万人受けする写実的描画によりグロテスクな人物造形を絵画空間に展開している。だが、篠原はグロテスクな身体の変容を明るく晴朗な空間に描出するのである。つまり、少女たちが描かれる乳白色系の下地が以前から一貫していてすばらしい。おそらくこの背景があってこそ、魚の鱗や少女のはらわたから飛び出る臓器やワニやぬいぐるみ、腕から生える蔦のような植物が際立つのだろう。 しかし、このように言葉で書いてしまうと、ただただ残酷さを喚起させてしまい、絵画と言葉の距離を考えさせてしまう。

最終更新 2015年 10月 31日
 

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