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画心展
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 12月 04日

京都造形大学日本画研究室選抜作家によるグループ展「画心展」。在学生6名に加え、招待作家として今川教子、梶岡俊幸、忠田愛、長谷川昌也、福田浩之、米田実の6名が参加している。いわゆる「日本画」の画題としてはオーソドックスな植物をモチーフにした作品から、車のフロント部分をモチーフにしたものまで作品の幅は広い。ただ、後者のような画題としては目新しい作品でも旧態依然とした無機質な金属製のフレームに入っているなどし、果たして見せ方がどれだけ考えられているかというといささか心もとない。当サイトでも度々紹介している忠田は、《頭上の夜》と題する作品二点を展示。昨年の個展「内側の他者」を想起させる正面の肖像だが、タイトルにあるように「頭上」部分に雲のようなものがもやもやと描かれており、ユーモアと社会性を同時に感じる作品である。 なお同展は例年通り東京・京都の二本立てで、京都ではむろまちアートコートで開催される(2009年12月8日〜13日)。希望としては、大学の研究室を基盤にしたグループ展として第六回と回を重ねているのだから、公式HPでも作成し出品作家の告知などをしっかりして欲しい。情報へのアクセスが悪いのである。知人しか訪れないのであれば、京都から遠方の東京で開催する意味はないだろう。

最終更新 2010年 5月 31日
 

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