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桑田卓郎 展
編集部ノート
執筆: 平田 剛志   
公開日: 2009年 10月 10日

桑田卓郎の陶磁器は、鮮やかなカラーとフォルムとマテリアルで私たちの目を喜ばせてくれる。 特に「かいらぎ」という長石釉を厚めにかけて焼成した時にできる釉薬のひび割れは、工芸の可能性、奥深さを生き生きと感じさせる。まるでそれは、工芸に厚く圧し掛かる「伝統」の重みや素材の重量感が、ひび割れ、溶けだして生まれた新たな意匠なのかもしれない。 しかし、それを前衛や新しさという言葉で見るのではなく、作品から発せられる色彩の温度を私たちは感じればいいだけだ。

最終更新 2015年 11月 03日
 

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