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宮永亮:ウォンジナ
編集部ノート
執筆: 小金沢 智   
公開日: 2009年 8月 08日

一階に流している映像≪Wondjina≫(2009年)はその始まりからは、自然現象をソリッドに加工しただけの作品のように見える。しかし時間に負けることなく見続けさえすれば、映像であるからこそ可能な、超自然的とも言えるアクロバティックな世界の様相を目の当たりにするはずだ。加工され編集された大量の〈自然〉の断片は、あたかも世界の始まりとも終わりとも見受けられる。同作品がマクロな広がりを持つ一方で、一階の吹き抜けからも視界に入る二階での展示作品≪RAINY LETTER≫(2008年)は雨粒の波紋を用いたむしろミクロなものだ。この振り幅が展示に奥行きを与えている。

最終更新 2010年 6月 27日
 

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