宇宙民藝 |
展覧会 |
執筆: カロンズネット編集 |
公開日: 2010年 2月 06日 |
このたびAASでは、外詩作家の佐倉密とAntennaの古川きくみによる企画展覧会『宇宙民藝』を開催いたします。 佐倉密は現代美術のコレクターであり、詩と視覚による詩的オブジェ「外詩」を試みる外詩作家でもあります。作品をコレクションするのみでなく、自らも様々な分野の作家とコラボレーションしながら作品発表を続けており、カテゴライズされることのない詩的でユーモラスな作品の数々を生み出してきました。 古川きくみは現在、京都市立芸術大学大学院博士(後期)課程に在籍しており、環境デザインの領域において、建築を含めた美術を取り巻く環境空間について研究しています。また、Antennaのメンバーとしても作家活動を行っており、近年ではエキシビジョンデザインも手がけるなど、その活動の幅を広げつつあります。 本展は、多種多様な作品を展開する約20名の若手アーティストによって制作された掌ほどの大きさの作品によって構成されます。佐倉の紡ぎ出した『宇宙民藝』という言葉をテーマに、作家達はささやかな宇宙観を創出し、古川によってAASの空間に散りばめられます。それらは観賞者それぞれの心に広がる小宇宙を巡る旅へと導い てくれることでしょう。
出品作家 佐倉密(さくら・みつ) 古川きくみ(ふるかわ・きくみ) ※全文提供: AAS (Antenna Art Space) |
最終更新 2010年 4月 10日 |
折しも山崎直子宇宙飛行士がディスカバリー号で宇宙へと旅立っている今日この頃、京都では「宇宙民藝」展が開催されている。「宇宙民藝」とは外詩作家・佐倉密氏の収集品である。当初は宇宙民藝品を展示する宇宙民藝館を建設するため準備が進められていたが、その宇宙民藝品が盗まれてしまったのだという。そこで、現代アーティストによって宇宙民藝品を再現したのが本展である。
ほとんどの人が見たことのない宇宙民藝品がどのようなものか、私たちは想像するしかない。だが、ここには宇宙民藝という難テーマに挑んだ現代作家たちの応答が予想外の作品を生みだし、「アート」とも「民藝」とも異なる「宇宙民藝」を見ることができるだろう。
しかし、宇宙人から見たら地球人が作るものは「民藝品」のようなものかもしれない。いや待て、この国は「宇宙人」が総理大臣の国なのだから、すでに私たちの身の回りは「宇宙民藝」に溢れているのかもしれない。