展覧会
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執筆: カロンズネット編集
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公開日: 2010年 1月 11日 |
今まで何度絵具が乾いていくのに立ち会っただろう。 なんとか支持体に「絵具」を留める、 けして消されないように。 それには支持体の「揺るぎない位置」に掴みかかる必要がある。 アザミが足の裏を傷つけるように 入れ墨が彫られるように 川の流れが土地を削るように 漂白が布を傷めるように 支持体は土地、そこに絵具をのせていく筆は杖。 絵具が乾くのと同時にイメージが定着する。 乾くことは、傷口の血が止まるよう 作品はいつも「事後」のもの。 「事後」は、時の流れが停止した特有の固さを帯び、もう一度現在を震わせ始める。 二股にわかれた先にあるもう一方の絵具は、今も世界に水を返しつづけている。 プロフィール 1978 愛知県生まれ 2001 武蔵野美術大学造形学部油絵科卒業 2003 京都市立芸術大学大学院美術研究科修士課程修了 現在 東京都在住 個展: 2003 「大和由佳展」 gallery neutron /京都 2004 「大和由佳展」 gallery neutron /京都 2006 「地上の鳥」 INAXギャラリー2/東京 2006 「着地のために」 gallery neutron/京都 2007 「泥で洗う」 ギャラリー一穂堂/東京 2008 「泥で洗う-食卓」 gallery neutron/京都 2009 「存在の満ち欠け」 neutron tokyo/東京 2010 (予定) 新宿眼科画廊 ・ neutron tokyo ※全文提供: 新宿眼科画廊
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最終更新 2010年 1月 16日 |