| EN |

西川芳孝 展
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2010年 1月 11日

画像提供:アートスペース羅針盤 copy right(c) Yoshitaka NISHIKAWA

墨を主な支持体に、画廊壁面全体を紙で覆う形の作品になります。画廊休廊の年末から、開廊の年始にかけて会場に通い作品を仕上げます。

人間をテーマに鳥をモチーフにした作品となる予定ですが、作品では人間とは異なった時間軸に生きる鳥たちが画面の中でそれぞれに思う様いきづいてくれることを願って描きます。

プロフィール
1979年 東京都生まれ
2005年 多摩美術大学大学院日本画専攻修了
千葉県在住、無所属

※全文提供: アートスペース羅針盤

最終更新 2010年 1月 07日
 

編集部ノート    執筆:小金沢智


今、アートスペース羅針盤が大変なことになっている。個展を開催しているのは画家の西川芳孝。日本画出身の西川が試みたのは、会場の壁面全てを水墨画で覆うインスタレーションだ。同様の試みは一昨年の同所での個展でも行っているが、ポートフォリオを見るかぎりそのスケールは格段に増している。展示壁面はもちろんのこと、事務所のドアまで作品に覆われているのだから。 作品には、作家によると宇宙のイメージである地の上に、大きな鳥が数羽描かれている。タイトルは《鳥》(墨・墨汁・胡粉・膠・新鳥の子紙、2009-2010)。宇宙とは作家の話を聞くまで考え及ばなかったが、夥しい数描かれている球体はエネルギーの塊のごとく、ケモノの眼球のようでもあり、荒々しい筆致が迫力に拍車をかける。重苦しくもあるが、そのため白い線のみで描かれている鳥の軽やかさが引き立つ。大きなものに包まれている心地がし、優しさも感じる大作だ。


関連情報


| EN |