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Under 100
展覧会
執筆: カロンズネット編集   
公開日: 2009年 12月 08日

加賀城健≪Fold - THE END OF...≫2009年|染料・綿布・パネル 53.0 x 40.9 cm|画像提供:YOD Gallery copy right(c) Ken KAGAJO

この度YOD Galleryでは、弊廊ディレクター山中俊広のキュレーションによる実験的な展覧会「Under 100」を開催いたします。当展は大阪・放出のfabre8710(ファーブル芸術事務所)とも連動して、双方のギャラリーでそれぞれの所属作家が同じテーマで展示をおこなう企画展として開催いたします。 ギャラリーにおける展示とは、作品の配置によって展覧会のテーマをより明白に反映させ、かつ鑑賞者にそのテーマが伝わるように明確に提示することが基本としてあります。更には鑑賞する人間の身体性を考慮し作品そのものの視認に適した作品配置の高低を定めることも、展示の重要な要素です。また、弊廊の展示空間では、道路に面した外壁の展示に加えて、約4mの天井高を持つ立方体に近いギャラリー内スペースが特徴として、毎回の展示では空間の隅々までを意識した独特のインスタレーションスタイルが好評を博してきました。 当展は、タイトル「Under 100」で定義する「100cm以下」の高さの位置に全ての作品を展示することによって、展示そのものの意味を考察する機会といたします。100cmという高さは、一般的な体格の人が腰を軽くかがめた時の目線の位置です。それよりも低い位置に作品を配置すると、鑑賞者は膝を折り曲げるなど体勢を変化させて作品を鑑賞することになります。つまり鑑賞者が積極的・自発的に作品への視線を動かすことで、心身双方からの作品に対するアプローチが深まり、作品に隠された思いがけない作品の解釈を発見することができるはずです。ただし、この展示は鑑賞者への姿勢の強制のみで成立するものではありません。この実験的な企画に参加する、弊廊取扱作家の杉山卓朗、加賀城健、服部正志の3名の作品の表現力および空間構成力によって、鑑賞者の視線を100cm以下の位置へと誘導いたします。弊廊での個展を経験した3名が、ギャラリー空間の特質を読み取った上で、100cm以下の高さという展示の制限の中でいかに自らの作品の特性を表現し鑑賞者の視線を集めるかも、当展の重要なポイントとなります。 会期中の1月16日(土)には、「Under 100」の意図をより理解していただくことを目的として、1日限りのイベントとしてギャラリーの床に座れるコーナーを設置して作品をご覧いただく、「座談鑑賞会」をYOD Galleryにて開催いたします。通常、会期中は姿勢を変えながら作品を鑑賞していただく中で、当日のみは実際の生活に合った姿勢でも作品を鑑賞することができます。双方を体験していただくことで、改めて作品鑑賞における「Under 100」の視線の相違点を理解していただけるはずです 杉山 卓朗(Takuro Sugiyama)
1983 千葉県に生まれる(現在兵庫県在住)
2004 大阪美術専門学校卒業
2005 大阪美術専門学校研究科修了 主な個展・グループ展:
2004 個展「星」(オソブランコ・大阪)、第16回日中作品交流展(上海大学)
2006 個展「せん」(オソブランコ・大阪)
2007 個展「杉山卓朗展」(Gallery 58・東京)、個展「possibility」(space gallery roundish・大阪)
2008 ART OSAKA 2008 (堂島ホテル・大阪、'09)、個展「Hyper-Geometrism」(YOD Gallery・大阪)
2009 アートフェア東京2009(東京ビルTOKIA ガレリア)、KOBE ART MARCHE 2009(クラウンプラザ神戸)、EMERGING DIRECTORS' ART FAIR "ULTRA 002"(スパイラル・東京) 加賀城 健(Ken Kagajo)
1974 大阪に生まれる
2000 大阪芸術大学大学院 芸術制作研究科修了。現在 京都嵯峨美術大学 非常勤講師 主な個展・グループ展:
1998 第3回昭和シェル石油現代美術賞展 (目黒区美術館・東京)
2000 個展 (ギャラリーマロニエ・京都、'01、'02、'04、'06)
2002 京都府美術工芸新鋭選抜展 (京都文化博物館、'06)、第12回 染・清流展 (京都市美術館/目黒区美術館、'04、'07)、個展 (GALERIE SOL・東京、'05、'07)
2004 個展 (ギャラリーギャラリー・京都、'07、'09)
2005 Kaunas Art Biennale (ジリンカリス美術館・リトアニア)
2006 Art Court Frontier 2006 #4 (ARTCOURT Gallery・大阪)
2009 個展「Positive Taboo」(YOD Gallery・大阪)、ART OSAKA 2009 (堂島ホテル・大阪)、KOBE ART MARCHE 2009(クラウンプラザ神戸)、EMERGING DIRECTORS' ART FAIR "ULTRA 002"(スパイラル・東京) 服部 正志(Masashi Hattori)
1977 北海道小樽市生まれ大阪育ち
2003 京都精華大学大学院芸術研究科立体造形専攻修了。現在 京都精華大学 非常勤講師 主な個展・グループ展:
2000 個展 (立体ギャラリー射手座・京都)、3rd Year Work (ギャラリーそわか・ 京都)
2001 2001 京展 (京都市美術館)、風の街の造形展2001 (神戸ハーバーランド・兵庫)
2002 個展 (京都精華大学立体造形7号館ギャラリー)、anotherself (ギャラリーアーティスロング・京都)、主張テン (ギャラリーアーティスロング)
2004 個展 (信濃橋画廊・大阪, '06)
2005 ワンダーシード2005 (トーキョーワンダーサイト・東京)、群馬青年ビエンナーレ’05 (群馬県立近代美術館)
2006 すきま・・・・・・間 (ギャラリーなうふ・岐阜)
2007 個展 (ギャラリーアーティスロング・京都, '09)、なうふ坂アートフェア (ギャラリーなうふ、'08、'09)
2008 ART OSAKA 2008 (堂島ホテル・大阪、'09)
2009 個展「ヒト○二面性○ヒト」 (YOD Gallery・大阪)、KOBE ART MARCHE 2009(クラウンプラザ神戸) ※全文提供: YOD Gallery

最終更新 2010年 1月 12日
 

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