展覧会
|
執筆: 記事中参照
|
公開日: 2016年 11月 10日 |
このたび、尾形理子個展「Outside The Box」を開催いたします。 ダウン症を得て生まれた尾形理子 (b.1994)は、独特な色彩世界を特徴とし、世田谷美術館区民ギャラリー・新国立美術館などにおける絵画展への出品を通じ、着実にファンを増やしてきました。 AI KOWADA GALLERYは'15 、伊藤忠青山アートスクエアをメイン会場とし、東京・青山地域全体で開催された『国連・世界自閉症啓発デー』の企画運営を担当。様々なハンディキャップを持ちながらもアート活動をし続ける60名余のアーティストを紹介し、その模様はNHKニュース、読売新聞、産經新聞をはじめ様々な媒体で紹介され、多くの注目を集めました。 またギャラリーは今年1月より『千代田区文化芸術プラン重点プロジェクト』として機能する3331アーツ千代田に拠点を移しました。3331アーツ千代田はPlace of Core+Relation ART(ポコラート)と称し「障がいの有無に関わらず人々が出会い、相互に影響し合う場」というコンセプトに沿った様々なイベントを2011年より開催しています。 今回紹介するのは尾形理子。生まれつき言葉でコミュニケーションを取る事が困難な尾形は、「描くことこそが言葉の代替の存在である」と言います。 "おがたりこ"名義で地元地域でのさまざまなイベントに精力的に協力し、そのシンプルなイラストはビールやお菓子等の商業製品のパッケージに採用されるなど、アートを通して活動の幅を広げ続けています。尾形はまさに描く事で社会と関わり、繋がっているのです。 『Outside The Box』と題される本展。「Box=箱」は、尾形⾃⾝の「少⼥から⼤⼈に変わりつつある⼼象変化やその葛藤」を表すだけでなく、ダウン症をはじめとしたハンディキャップが、尾形や周囲の⼈々、そして私たちに様々な制限を与えていることを暗示するメタファーでもあります。 尾形は華奢な体全体で200号超の大きな画面に向かい、ハケや筆を用いて迷いの無い素直なストロークで描きます。自由闊達かつダイナミックな色彩と線で、毎回フレームからはみ出るほどの力強さで画面を構成する尾形。そんな彼女が描き出す作品そのものが、「箱の外」の景色を垣間見せ、我々に新しい価値観を与えてくれる存在であることに気づかされるでしょう。 — 尾形理子 1994 東京生まれ。 主なグループ展に「アート未来展」新国立美術館(2010)、「第30回平和美術展」世田谷美術館(2012)、 「3331アンデパンダン展」3331アーツ千代田 (2014)、「FANTASTIC DAYS」タンバリンギャラリー (2014)など。
http://aikowadagallery.org/ja/aikowadagallery/exhibition/2016/outside_the_box/
全文提供:AI KOWADA GALLERY
会期:2016年11月19日(土) 〜 2016年12月4日(日) 時間:14:00-18:00 休日:会期中無休 *11/28-12/4は事前アポイントメント制となります。 会場:AI KOWADA GALLERY
|
最終更新 2016年 11月 19日 |