| EN |

秩父前衛派個展 武甲風葬
Events
Written by In the document   
Published: June 20 2016
There are no translations available.

CHICHIBU AVANTIST

このたび、東京・三軒茶屋にあります「KEN」では、秩⽗前衛派 個展 「武甲風葬」を開催いたします。

秩⽗前衛派を主宰する笹久保伸(1983〜)は、幼少の頃より⽗親の影響でアンデス⾳楽に親しみ、9歳よりクラシック・ギターを始めました。その後、2004年に単⾝ペルーに4年間滞在。多彩なフィールドワークを⾏いアンデス地⽅をはじめ様々な⼈々との交流を重ねながら、⾳楽を発端とした⽂化を研究しました。その過程でギター⾳楽を中心に13枚のCD作品をペルーのレーベルから発表します。帰国後、このペルーでの貴重な経験が、笹久保にとってそれまでは出⾝地に過ぎなかった秩⽗という土地に改めて目を向けさせます。笹久保は、新たな創作活動を展開するため、芸術運動体「秩⽗前衛派」を⽴ち上げました。以来、活動領域も⾳楽にとどまらず、⽂学、美術、写真、映画といった他ジャンルへと⾃由に横断してゆきます。

周囲が⼭々からなる盆地で“どんづまり”と呼ばれる秩⽗には年間400以上もの祭りがあり、34ヶ所観⾳霊場=札所が存在します。かの「秩⽗事件」もこの地で起こりました。かつては絹織物産業に支えられていた秩⽗、今ではセメント産業がその経済基盤となっています。セメントの採掘のため、今でもダイナマイトで破壊され続ける「武甲⼭」は、近現代社会の矛盾を象徴する神の⼭であると同時に秩⽗のアイデンティティーでもあります。笹久保伸は、アンデスでの体験を活かし秩⽗の⼈々にとっては聖地でもある武甲⼭はもちろん、秩⽗全域にわたりフィールドワークを⾏っています。彼は、今では消滅してしまった土着的な⽂化を掘り起こすため日々、調査、研究を重ねています。そして、その根源に迫る活動から、また別の何かを発⾒し、それを現代の芸術としてあらゆるメディアの中で真新しく⽣み出してゆきます。

今回の個展では、この「武甲⼭」をテーマにした新作の図形楽譜のドローイングをはじめ、版画、写真を展示。また、映画も上映。新作「武甲風葬」(8mm フィルム作品)は、「瀬戸内国際芸術祭2016」で、1トンの⽯を7つ使用した⾃⾝初の野外美術作品 「ダイナマイト・トラヴァース・変奏曲」でのパフォーマンスと、武甲⼭で別途撮影された素材を融合させた笹久保4本目の映像作品です。主演はもう⼀⼈のメンバー、⻘⽊⼤輔。彼はアンデスの楽器である

サンポーニャの驚異的奏者です。彼らは中学⽣の頃、秩⽗の⼭奥で出会って以来、共に演奏活動を続けてきました。

オープニング・トークとして、70年代より世界中の集落を研究調査してきた建築家の原広司の講演も⾏われます。笹久保の詩をもとに作られた高橋悠治作曲作品の初演もあります。その他、多彩なゲストを迎えてのパフォーマンス、トーク、そして、笹久保&⻘⽊のコンサートも予定されています。

秩⽗前衛派個展「武甲風葬」。
この個展は、彼らの全活動を集約した内容の濃いものとなります。
この機会にぜひ、KENでは二回目になるこの個展、ご覧ください。
スケジュールの詳細は展覧会フライヤー、又は以下のサイトでご覧いただけます。

秩⽗前衛派 個展『武甲風葬』

http://kenawazu.com/events/

全文提供:KEN


会期:2016年6月25日(土) 〜 2016年7月3日(日)
時間:15~20時
休日:なし
会場:KEN (三軒茶屋)

Last Updated on June 25 2016
 

| EN |