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たかはしき子:置いていかれた子たち
展覧会
執筆: 記事中参照   
公開日: 2014年 9月 19日

 

KUNST ARZT では、たかはしき子の初個展を開催します。
たかはしき子は、一貫して少年少女の永遠性をテーマに、オリジナリティ溢れる人物描写を、染めによって表現してきたアーティストです。古来、日本を含む、特にアミニズム文化を持つ地域において、少年少女の純粋さは、尊いものとして祭事での重要な役割を担ってきました。たかはしき子作品においては、セーラー服という社会性を取り入れたり(「ソラ(2010)」)、自身の分身でもあるかのように体験や感情を映し出したり(「もう思い出したくない(2013)」、「日々(2014)」)と、共に生きる存在として愛情を注ぐ対象でもあるようです。ご注目頂ければ幸いです。
(KUNST ARZT 岡本光博)

[作家コメント]
一貫して少年少女の永遠性というテーマで制作してきました。大学の卒業制作から取り組んでいるテーマです。「祈る」の部分でもいってはいるんですが、神聖なものに仕える存在(≒信仰の対 象・奇跡の存在)や、ルイス・キャロルのアリスのように不思議の国に迷い込んだり、トム・ソーヤみたいに冒険に行き、奇跡と捉えられるものを見たり、体験するのは少年少女だと思います。また、少年少女の持つ未分化さが非常に面白く魅力的だとも感じています。男にも女にも成りきっていない、性の曖昧さです。それが自己(自分)と他(他人)との境さえも曖昧なものに通じていると考えます。密着度の高さや性差を飛び越えてしまうような行為なども含めて、そこから見て取れる奔放さがユートピアのように感じられ、あたかもそこに永遠が存在しているかのように思えます。私は少年少女に神聖な雰囲気や、神々しさを感じ、神様のように扱おうとしているのかもしれません。からだの線が細くても決して弱くはなく、強いということの再確認作業ともいえるような。

[作家プロフィール]
1990年 北海道・知床生まれ
2013年 玉川大学芸術学部ビジュアル・アーツ学科テキスタイルデザインコース卒業
2013年 京都精華大学大学院芸術研究科染織コース入学

<展示経歴>
2012年 「JAPAN BLUE」 アメリカ合衆国フィラデルフィア州・ドレクセル大学内カルチャーセンター
2013年 「玉川大学卒業制作展」 東京芸術劇場  
2013年 「次世代工芸展」 京都市美術館別館  
2013年 「京都精華大学大学院染織コース展 HOW・HOW」 元立誠小学校
2014年 「京都精華大学大学院芸術研究科1年生展 YOUNG and BEAUTIFUL」 ギャラリーフロール
2014年 「京都精華大学大学院染織コース3人展 外からきた人たち」 ギャラリーマロニエ


全文提供:KUNST ARZT
会期:2014年10月21日(火)~2014年10月26日(日)
時間:12:00ー19:00(最終日17:00まで)
休日:月
会場:KUNST ARZT
最終更新 2014年 10月 21日
 

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