樫正浩 展 |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2009年 8月 14日 |
樫は1961年京都府生まれ、京都精華大学美術学部を卒業後、フィレンツェのAccademia belle arti di Firenzeに留学し、テンペラやフレスコの技法を本格的に学びます。その後京都を拠点に、主に東京と京都で発表をおこなっています。 近年まで、森の中に身を置いて見た風景「Garden」シリーズを展開、これは森に入って、光に透ける新緑やざわめく木の枝、木漏れ日など森の様々な表情を何百枚も撮影し、プリントした写真を切り取ってコラージュしたものを元に、作者の内面にある森のイメージをかたちにしたもので、抽象的な色彩の組合せによる作品でした。 2年ほど前から蓮をモチーフにした「Lotus」シリーズを発表しています。樫は、京都・東寺の境内に広がる蓮池のそばを通勤で毎日通り、移ろう四季を通して、生まれそして消滅してゆく蓮の繊細な表情を見つめています。本展ではこの「Lotus」シリーズの新作4点を展示いたします。“視覚の残像の重なり”を意識して描かれた蓮池は、透明で清浄な空気に満ちています。 去年と同じくモチーフは蓮ですが、見えない所を探りたいので、描いては消す作業の繰り返しによって軌跡(跡)が何重にも重なりあって見え隠れすることで時間を表現できたらと思います。 【プロフィール】 全文提供: ギャラリー58 |
最終更新 2009年 8月 24日 |