内海聖史:ボイジャー |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2009年 8月 11日 |
eN arts の空間を初めて見たときに、とても美しく複雑な空間だと感じた。 「絵画の美しさは絵の具自体の美しさである」と考える内海聖史。色彩、質感、形、間、展示空間、鑑賞者の動線・・・ 「内海聖史が創り出す美しい絵の具による美しい絵画」とそれを取り巻く環境が作品と一体化します。そしてその作品は、ときには鑑賞者と向かい合い、ときには鑑賞者を包み込むのです。本展では、内海聖史がここ数年間、異素材を用いて試行錯誤を繰り返し、辿り着いたという 初発表の作品を含め、様々な顔を持つ作品を御紹介いたします。 eN arts に広がる 内海聖史の新世界をこの機会にご高覧下さい。 内海聖史 全文提供: eN arts 会期: 2009年8月1日-2009年8月30日 |
最終更新 2009年 8月 01日 |
今年に入り5度目、生涯では通算20度目になるという内海の個展。eN artsは地上一階、地下一階からなる複雑な作りのギャラリーだが、内海は空間に応じて色彩やフォーマット、サイズ、素材などの異なる作品を展示した。すべて新作であり、かつ展示構成が難しい空間の中で作品の持つ可能性を突き詰めているという点で実験的だが、ただ実験的に留まらず、作品の織りなすリズムがきわめて心地いい展覧会に仕上がっている。eN artsは一階に茶室があり今回はその中にも展示がされているが、日本家屋での内海の個展を見たいと思わせるほど作品が空間に適していた。