展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2012年 5月 15日 |
植物をモチーフし、キャンバスにアクリル絵具による平面作品。植物に接近した時の構図を200号大のキャンバスに描きます。近くでみると何が描いてあるのかわからないが、遠くから作品を見るとその光景が浮かび上がってきます。
[作家コメント] 幼い頃住んでいた家は山裾にあり、表へ出たすぐ右に田んぼがあった。その田んぼの向こうには、北へ比叡山に連なっていく山並みが横たわっている。 稲刈りの終わった乾いた土の記憶があるから、おそらくそれは晩秋のことだ。幼稚園か一年生くらいだった筈のわたしは、田んぼのこちら側に立っていて「この空はあの山の向こうまでつながっていて、向こうの空の下にも世界はあるのだ」ということをぼんやりと考えていた。それからわたしは、田んぼの周りの畦道を一周ぐるりと四角く駆けてみた。幼い子どもにとっては結構な長距離走だった。少し上がった息で、わたしはもう一度山の稜線(が区切る空の輪郭線)を眺めた。どれほどそうしていただろうか。おそらくほんの短い間であっただろう。しかし、あれからずっとそうしているようにも思えるのだ。
全文提供:ギャラリー16
会期:2012年5月15日(火)~2012年5月26日(土) 時間:12:00 - 19:00(日曜・最終日- 18:00) 休日:月 会場:ギャラリー16
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最終更新 2012年 5月 15日 |