アラン・チャン:iEye-ai |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2013年 9月 17日 |
アラン・チャンは、「北京、上海、東京、ミラノなどの都市を訪れた際に目に留まった美しい構図や風景をiPhoneで撮影し、後に写真をグラフィックで反復させ図形を構成していくうちに、新たな発見があった」と話します。 制作過程で彼は、iPhoneのカメラ機能で切り取られた都市風景や自然の中に、スナップショットの段階では見えなかった視覚的構造や文脈、さらには新しい視覚効果を見い出していきます。iPhoneにEye(目)とai(愛)を組合せ、 《iEye-ai》と名付けたこのシリーズは、北京のNew Age Gallery や、ミラノのファッションブランドAnteprimaのショールームなどで展示され、アーティストとしてのアラン・チャンを印象付けました。私たちのコミュニケーションの手段に変化をもたらしたiPhoneについて、彼は「現代の生活と文化において、iPhoneのフレームはコカコーラの瓶と同じくらいアイコニックな存在だと思う。iPhoneのフレームごとヴィジュアルとして使ったこの作品は、自分が撮影した写真を見る瞬間のシチュエーションを再現し、また iPhoneへのオマージュでもある」と語っています。 美術評論家のYao Xiaoyanは《iEye-ai》について「写真、携帯電話、幾何学の図形.. そのどれでもなく、それら全てでもある」と指摘します。窓越しに見る儚い光の戯れや、都市の歴史を伝える建造物や落書きなどのイメージが、日記のように連なっています。 写真、デザイン、ドキュメンタリー、物語... 本展は、これらの境界を越え、《iEye-ai》の万華鏡のような二次元のイメージが、グラフィカルに立ち上がり交差し、ひとつの空間を構成する、フォトグラフィック・インスタレーションとも言えるでしょう。 日本初のアラン・チャンによるアートワークの展覧会となる本展では、桜の季節に京都で撮影された新作の映像作品《暖簾(Noren)》を含む、約50点の写真と映像作品をご紹介します。香港を代表するデザイナー アラン・チャンの新境地を、是非ご高覧下さい。 ◆オープニングイベント:10月26日(土) 全文提供:アートコートギャラリー 会期:2013年10月26日(土)~2013年11月22日(金) |
最終更新 2013年 10月 26日 |