展覧会
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執筆: 記事中参照
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公開日: 2012年 5月 22日 |
山本現代にて、来る2012年5月26日から6月23日まで、立石大河亞個展 を開催いたします。 立石大河亞は1963年の読売アンデパンダン展でデビュー後、中村宏氏と「観光芸術研究所」を設立。反芸術運動の時代の中、路上に出てもなおタブロー(絵画)にこだわり、注目を集めました。 1965年から漫画を書き始め、1967年に「毎日中学生新聞」で『コンニャロ商会』というナンセンス超前衛漫画を連載(後に赤塚不二夫作品のネコに化けて登場)、また「週刊朝日」にてマンガ新人賞佳作受賞し、他誌にも連載が始まります。1968年には漫画集を二冊出版、プロとして成り立つようになりますが、だんだん収入が増大し売れっ子になりそうな危機感を感じ、この頃から海外移住を考え始めます。 1969年に、「優れた絵画作品はすべて一コマ漫画である」という思いのもと、ストーリー性や時間的要素を取り入れ、画面を分割した新絵画を開発します。その後同年にイタリアに渡り、1971年から1974年までオリベッティ社のデザイナーとして活躍、アーティスト活動の傍ら、モンダドーリ社、リッツオーリ社、ファブリ社など伊大手出版社のイラストも手がけます。編集長よりイラスト会社を立ち上げることを勧められ、ここでもまた成功への予感から自己危機を感じ、一時帰国しました。
その後1982年に帰国後、絵画制作と両立し再び漫画を描き始めます。絵本、セラミック、巻物、掛け軸、絵画と様々な作品を制作し、1998年に鬼籍にはいるまで媒体を問わず精力的に活動しました。非常にユニークな作品は現在でも私たちの眼に新鮮に映り、年代を重ねたものとは思えない発見があります。また漫画とは言え、ほとんど文字に頼らないサイレント漫画のため、どの言語話者でも差がなく絵そのものの展開からわかるようになっています。 昨年は横浜トリエンナーレに、今年はMOMA(ニューヨーク近代美術館)にて開催される展覧会に出品するなど、没後もなお活躍は止まることを知りません。
今展では、大河亞を語る上で外すことのできない漫画 — 1982年に出版された「虎の巻」の貴重な原画全98枚を展示致します。「コミックのひとつの表現として、SF世界へのひとつの提示として、またぼくの絵画活動の主張として、『虎の巻』はすくなからぬ意味をもつと自負しています」と作家が言うように、漫画の枠を超えた超多次スペクタクルを、この機会に是非ご覧ください。 また漫画的なコマ割りが豊かな、大きな油絵3点も同時に展示いたします。
[作家プロフィール] 立石大河亞 TATEISHI Tiger
1941 福岡県生まれ 1963 武蔵野美術短期大学・芸能デザイン科卒業 1998 永眠
主な個展 1963 立石紘一 個展 積算文明点——第16 回読売アンデパンダン展の為の予告展、サトウ画廊、東京 1970 TIGER TATEISHI 展、イル・ソーレ画廊、ベルガモ 1972 TIGER TATEISHI 展、galerie Alexandre Iolas、ジュネーヴ 1974 TIGER TATEISHI 展、ポアン画廊、ベイルート 1975 TIGER TATEISHI 展、galerie Iolas、ニューヨーク 1976 TIGER TATEISHI 展、galerie Alexandre Iolas、パリ 1977 タイガー立石展、サトウ画廊、東京 1982 タイガー立石のおかしな世界、中原祐介企画、伊奈ギャラリー2、東京 1986 タイガー立石展、WAVE、東京 タイガー立石展、ギャラリーみやこ、千葉 1987 タイガー立石展 月海観光、INAX ギャラリー2、東京/INAX ギャラリー、大阪 1988 タイガー立石展、ギャラリーみやこ、千葉 1989 タイガー立石展1963〜’66;立石紘一の展開、村松画廊、東京 1990 タイガー立石[大河亞]展、ギャラリーみやこ、千葉 立石大河亞展 大河画三代〈明治・大正・昭和〉展、INAX ギャラリー2、東京 1992 タイガー立石展 ミラノ時代の作品より(1969−1982)、村松画廊、東京 立石大河亞展〈Tiger’s 富嶽三十六景〉PARTⅠ/PARTⅡ、村松画廊、東京 多次元パノラマ絵巻展/立石大河亞の世界、三菱地所アルティアム、福岡 1994 立石大河亞1963−1993展 筑豊・ミラノ・東京・そして…、田川市美術館、福岡 1995 立石大河亞展−陶による世界模型・万能のうらおもて、INAX ギャラリー2、東京 1998 第25 回企画 立石大河亞展 移動する視点−平面表現から立体的連続面へ、C・スクエア、名古屋 立石大河亞展−立体になった巨匠の名画−、村松画廊、東京 1999 立石大河亞展THE ENDRESS TIGER、田川市美術館、福岡 メタモルフォーゼ・タイガー——タイガー立石と迷宮を歩く、O 美術館、東京 2001 タイガー立石の大宇宙、市原市水と彫刻の丘、千葉大河亞の富士山の宇宙、山本現代、東京 2006 大河亞の富士山の宇宙、山本現代、東京 2008 立石大河亞のワンダーランド、埼玉県立美術館、埼玉
主なグループ展 1963 不在の部屋、中原祐介企画、内科画廊、東京 第15回読売アンデパンダン展、東京都美術館、東京 1964 ヤング セブン展、東野芳明企画、南画廊、東京 観光芸術展、日野市、多摩川べり、東京 路上歩行展、(観光芸術研究所として)、東京駅周辺、東京 想像のための破壊展、(観光芸術研究所として)、明治大学和泉校舎、東京 アンデパンダン‘64、東京都美術館、東京 第2回観光芸術展、内科画廊、東京 1965 東京芸術柱展、前衛美術会主催、東京都美術館彫刻室、東京 12 人の異色作家による円窓展 円形タブロォ展、不忍画廊、東京 クリティカル・アート(評画)展 第2部、梅花亭ギャラリー、東京 1966 3 人の日本人展《3人の画家による戦后20 年》、日本画廊、東京 今日の自画像展・第1部、石子順造企画、梅花亭ギャラリー、東京 IT’S A MAD,MAD ART 美術の中の4 つの“観光”、ギャラリー西武、東京 1968 Tricks and Vision 展 盗まれた眼、中原祐介・石子順造選考、村松画廊、東京/東京画廊、東京 1980 第16 回ミラノ・トリエンナーレ、ミラノ
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最終更新 2012年 5月 26日 |