柳澤顕:Painting as a System |
展覧会 |
執筆: 記事中参照 |
公開日: 2011年 5月 12日 |
《self-organization》 今春、京都市立芸術大学大学院より博士号を取得、精力的に制作に取り組む柳澤顕の個展を開催します。 神経細胞のように複雑に絡まり合い、歪んだグリッド空間を形づくる無数の線。大量の球体や結晶体が巻き上がる旋回形を瞬間停止させたかのような形状。白い立方体が浮遊する隙間を高速の物体が飛び交う未来都市を思わせる空間・・・。 直接的な描画行為とその痕跡としての絵画という存在を解体し、それらを半自動的かつ生命的なシステムとして再構築することで、絵画というメディアに新たな領域を切り開こうとする柳澤は、無機性と有機性、激しい運動と完全な静止状態を同時に凝縮し閉じ込めたかのような両義的なイメージを、独自の方法論に基づくプロセスを通して、マチエールや手痕を排除した機械的な滑らかさと、生命的・身体的な流動性の双方がせめぎ合う、緊張感と揺らぎに満ちた表層として現出させます。 本展では、これまで取り組んできた平面中心の作品を新たな次元へと接続させていく試みとしてのインスタレーションを、ギャラリー空間全体に展開します。また、展覧会会期中に開催されるアートフェア〈ART OSAKA 2011〉にも個展形式で出展、ホテルの客室というホワイトキューブではない空間での展示に初挑戦します。どうぞお見逃しなく。 ※全文提供: アートコートギャラリー 会期: 2011年7月2日(土)-2011年7月30日(土) |
最終更新 2011年 7月 02日 |